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青弓社ライブラリー 27

過労死・過労自殺の心理と職場

著:大野 正和

紙版

内容紹介

なぜ、死にいたるまで働くのか。日本人に多いまじめで責任感が強く他者に気を遣う「メランコリー親和型性格」が、責任境界が曖昧な「柔軟な職場構造」に組み込まれている実態こそが真の原因だと指摘する。〈心理〉と〈職場〉の相互関連を読み解く。

目次

第1章 過労死・過労自殺の〈研究〉
 1 総理の過労死
 2 過労死の社会問題化
 3 原因は長時間労働か?
 4 過労死から過労自殺へ
 5 過労死・過労自殺と性格
 6 過労死の“輸出”?

第2章 過労死・過労自殺の〈心理〉
 1 強制と自発のあいだ
 2 他者への配慮──頼まれると断れない
 3 逃げられない状況──自分と周囲との関係
 4 責任の背負い込み
 5 罪責感と自責の念──自分を責める
 6 過労死・過労自殺の仕事観

第3章 過労死・過労自殺の〈職場〉
 1 仕事における人的要素
 2 気配りと助け合い
 3 柔軟な職務構造
 4 コンテクストと間柄

第4章 過労死・過労自殺と〈自分〉
 1 “失われた十年”
 2 職場集団性の回復は可能か?
 3 限定的な仕事を
 4 日本のなかの〈自分〉

あとがき

著者略歴

著:大野 正和
1959年、兵庫県生まれ。神戸大学経済学部卒業後、企業勤務などを経て、大阪市立大学大学院経営学研究科後期博士課程単位取得。博士(経営学)。専攻は日本的経営論、仕事心理学。現在、大阪経済法科大学講師。著書に『〈自由−社会〉主義の政治学』(共著、晃洋書房、1997年)、『まなざしに管理される職場』(青弓社、2005年)。

ISBN:9784787232113
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:202ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2003年03月
発売日:2003年03月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF