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おみやげ

贈答と旅の日本文化

著:神崎 宣武

紙版

内容紹介

神と人、人と人とをつなぐ証し──おみやげ。祭りの神人共食を起源とし、什器・食品・薬品・玩具など、時代とともに変化してきたおみやげに光をあて、観光業・運送業の発達をも視野に入れながら、そのやりとりに込めた人々の想いをたどる。

目次

まえがき──「みやげ探し」へのご案内「手みやげ」の章 饅頭持ってご機嫌伺い 「宮笥」と「おかげ」 供えものと「おかげ」の分配 カミとヒト、神酒と盃事 飯・酒・餅と米の霊力 餅による生命の再生 嫁の餅、婿の餅 器からみた贈答慣行 餅がいったりきたり 砂糖の贈答と「砂糖ぶるまい」 餅から饅頭へ、供饌から手みやげへ「旅みやげ」の章 見送る友に不義理はできず 難儀だった芭蕉の旅 規制もものかはの寺社詣で 湯治場では「骨休め」 近世庶民の二つの財布 装置系の整備と制度系の発達 あなたまかせの伊勢参り 手ぶらでは帰れない旅のしくみ 名物は食うものにして残すものにあらず 歩く旅の荷は軽量がよろし 売薬もまた手頃なり 江戸期の宅配便事情 汽車に乗っての「観光旅行」 文化の饅頭、文明の絵はがき 海外旅行もあなたまかせ 「みやげ話」をもちだせ、もちこめあとがき主要参考文献

著者略歴

著:神崎 宣武
1944年、岡山県生まれ。武蔵野美術大学で民俗学を学び、国学院大学で神道を修める。旅の文化研究所運営評議委員、運輸省刊行政策審議委員会専門委員ほか。郷里の吉備高原では神主も務める。『観光民俗学への旅』(河出書房新社)、『盛り場の民俗史』(岩波書店)、『「うつわ」を食らう』(日本放送出版協会)ほか著書多数。

ISBN:9784787231338
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:222ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:1997年
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC6