健康法と癒しの社会史
著:田中 聡
紙版
内容紹介
身体の価値は、生産性から消費性そして商品性へと変遷し、「健康」への欲望とその陰に潜むコンプレックスはますます肥大していく。おかしくも奇妙な数々の健康法・民間療法の歴史を概観し、近代日本の身体観=生命観を凝視する。
目次
序 今も「健康ブーム」かI 「健康」フェティシズムの日本史II “秘法”の部 1章 呼吸法の社会史 2章 もっとも近くて遠い秘薬──人肉 3章 回春法の社会史 4章 健康グッズの博物誌 5章 イメージの秘法──薬広告の手口III “癒し”の部 6章 コンプレックス産業と“癒し” 7章 紙風船と“癒し”──富山売薬の世界 8章 宗教と医療の狭間の技術 9章 “嫉妬”の共同体と呪術の世界IV 近代健康法創始者列伝 日本「健康」願望年表 あとがき