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媚薬の博物誌

著:立木 鷹志

紙版

内容紹介

古今東西、人々を魅惑し、欲望の臨界点に同居しつづけた「愛の薬」──。アダムとイヴの世界から魔女の塗膏、宮廷の霊薬、仙人の秘薬、ドラッグまで、有史以来のさまざまな媚薬の効能とその悲喜劇をつづる、博覧強記の百科全書。

目次

媚薬とは何か?──序にかえてI  楽園の図像学──リンゴとイチジクと蛇 リンゴと愛の享楽/イチジクが人間を喰う?/蛇と永遠の生命II  『サテュリコン』と媚薬・サテュリオン トリマルキオンの饗宴/謎の媚薬・サテュリオン/ペトロニウスと媚薬III  媚薬をつくる魔女 魔女の塗膏/“愛の魔術”/魔術的思考IV シェイクスピアの博物学 ハムレットの植物学/マンドラゴラと曼陀羅華/シェイクスピアの惚れ薬V  ヴェルサイユの寵姫たち──モンテスパン夫人とポンパドゥール夫人 モンテスパン夫人の媚薬/ポンパドゥール夫人の「霊薬」/サド侯爵の媚薬_ 仙人の媚薬 徐福伝説/百花繚乱の仙薬/『金瓶梅』と『神農本草経』_ シャーベットとコーヒー──ハーレムの媚薬 ハーレムの生活/麝香と龍涎香/トルココーヒーの秘伝_ 『カーマスートラ』と『四分律蔵』──古代インドの性意識 竜樹の身隠しの術/『カーマスートラ』の性愛魔術/性欲とブッダの戒律_ 江戸の媚薬と性愛学 性のプロフェッショナル/江戸の「惚れ薬」/江戸の好奇心_ 『裸のランチ』中毒症 ランボーの“感覚の放埒”/バロウズのドラッグ百科/麻薬とアルコールXI ピン・ナップ・ドラッグ──“イメージ”という媚薬 窃視症者の時代/映像中毒/媚薬としてのピン・ナップあとがき媚薬リスト

著者略歴

著:立木 鷹志
1947年、埼玉県生まれ。本名、川口憲市。早稲田大学文学部中退。著書『媚薬の博物誌』『毒薬の博物誌』『天人戯楽』『女装の聖職者ショワジー』(いずれも青弓社)、『夢の形をした存在のための黙示録』(沖積舎)、訳書『匂える園』(青弓社)、『大アルベルトゥスの秘法』(河出書房新社)ほか。

ISBN:9784787230621
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:206ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:1993年