はじめに―文系で学ぶことは我々の人生に役に立つのだろうか 2
第1章 私語のショックと外の世界に触れることによる学生の成長 9
1.地方大学への赴任 10
2.私語のショック 14
3.教育熱心はバカかもの好き 19
4.現場、現実にさらす授業 24
5.外の世界に触れた学生の成長 33
6.大学教員生活の出発点で生まれた大きな問いと教育への関心 36
コラム 初の著書と出版社の嘆き 38
第2章 広く読み、多く執筆することがもたらす充実―社会人対象の文系大学院コース 41
1.嵐のような学期ー埼玉大学大学院経済科学研究科東京ステーションカレッジ 42
2.読んで読んで、書いて書いての特訓授業ー京都大学大学院法学研究科専修コース 46
3.埼玉大、京都大で得たもの 55
コラム 京都のユニークさ 56
第3章 「鬼」から「大鬼」への格下げとハートに火のついた学生たち 59
1.東京大学教養学部への赴任 60
2.「鬼」から「大鬼」に格下げ 60
3.「なぜこのクラスだけこんなにきついのか」― 支持率は5% 66
4.「成長しなければ生き残れない」―国際機関で必要となる能力と現在の大学教育の問題点 72
5.ハートに火のついた学生たち 86
6.最終講義 95
7.東大での手応えと反省 97
第4章 「1ペニーたりとも無駄にせず吸収したい」―ロンドン大で見た英国の学生たち 109
1.在外研究―東洋アフリカ研究学院(SOAS)経済学部 110
2.日本経済コースでの講義 113
3.大学の成績が人生を左右―英国人の大学教育に対する意識と日本との違い 118
4.SOASでの1年の総括 133
コラム 異国での生活立上げ「大学教員はホームレスか?」 134
第5章 良い授業とは何か―双方向の知的交流と実社会とのつながりを求める学生たち 147
1.東京女子大学への赴任 148
2.良い授業とは何か 149
3.オンライン授業の利点と弱点 154
4.日々の人生に活きる授業―公開講座から示唆されるもの 158
5.東京女子大での収穫 163
第6章 文系学生が身につけるべき力は何か 173
1.学生は大学の授業に何を求めているか―四半世紀の教員経験が示唆するもの 174
2.文系学生が身につけるべき力とは何か 178
3.文系大学教育のあり方―専門分野を土俵とした思考訓練に焦点を当てた教育 182
4.文系学部でどう学ぶべきか―自分の頭で考える力を育てよう(成長へのヒント15カ条) 189
コラム 人を成長させるもの 200
追想 直感的な疑問を大切に―業務報告から研究書の執筆まで 215
1.原稿依頼は断らない 215
2.欧米の手の平返しへの違和感―『アジア通貨危機とIMF』(1999) 219
3.研究的な論考執筆依頼の増加 220
4.英語での発信は世界を広げる 222
5.非正統的危機対応策の有効性―『金融グローバル化のリスク』(2018) 224
6.これは必然だったのか―”Japan's Long Stagnation, Deflation, and Abenomics”(2018)、『日本経済長期低迷の構造』(2019) 228
(付表)日本経済長期低迷のメカニズム 234
おわりにー若い人たちに期待する 237