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機械工学選書

ロボット工学

改訂版

機械システムのベクトル解析

著:広瀬 茂男

紙版

内容紹介

 ロボット工学の基礎ともいえる機構学と動力学とを、ベクトル解析の手法を用いて統一的に解析するための方法論を論じた、学部高学年・大学院向けテキスト。
 全体を通じて物理的イメージを強調し、また多くの例題を収め、式の誘導もなるべく省略しないようにするなど、わかりやすい記述への配慮も十分になされている。

目次

1.ベクトル解析の準備
 1.1 ベクトル
 1.2 ベクトル空間と回転
 1.3 主軸まわりの回転
 1.4 任意軸まわりの回転
 1.5 回転変換行列の性質

2.ベクトル解析の応用
 2.1 立体機構解析への応用
 2.2 コンピュータグラフィックスへの応用
 演習問題

3.回転するベクトルの解析
 3.1 角速度,角加速度ベクトル
 3.2 任意軸まわりの角速度ベクトル
 3.3 回転するベクトルの微分方程式
 3.4 回転する変位ベクトルの微分
 3.5 回転する速度ベクトルの微分
 3.6 回転する角速度ベクトルの微分
 3.7 ジャイロ効果の物理的意味
 3.8 回転する角運動量ベクトルの微分
 3.9 慣性テンソル
 演習問題

4.伸縮と回転を行うベクトルの解析
 4.1 基本方程式の誘導
 4.2 伸縮回転する変位ベクトルの微分
 4.3 伸縮回転する速度ベクトルの微分
 4.4 伸縮回転する角速度ベクトルの微分
 4.5 コリオリの加速度の物理的意味
 4.6 伸縮回転する角運動量ベクトルの微分(オイラー方程式の導出)
 4.7 ジャイロ効果の再考

5.立体機構の運動解析
 5.1 ニュートン・オイラー方程式による解析手順
 5.2 ニュートン・オイラー方程式の応用
 演習問題

6.平面ベクトルの解析
 6.1 平面ベクトル
 6.2 平面ベクトルの微分
 6.3 牧野の平面三角形の解法
 6.4 動力学を考慮した平面機構の運動解析
 演習問題

7.アクチュエータ特性を考慮した駆動系設計
 7.1 DCモータの基本原理
 7.2 DCモータの出力と効率
 7.3 DCモータの作動領域
 7.4 モータの加減速特性

8.マニピュレータの順運動学解析
 8.1 空間姿勢の表示
 8.2 マニピュレータの表記法
 8.3 マニピュレータの順運動学解析
 演習問題

9.マニピュレータの逆運動学解析
 9.1 逆運動学解の基本的誘導法
 9.2 6自由度マニピュレータの逆運動学解
 演習問題

10.マニピュレータの微分関係
 10.1 ヤコビ行列
 10.2 逆ヤコビ行列
 10.3 静力学関係
 10.4 コンプライアンス
 演習問題

11.動力学を考慮したマニピュレータ解析
 11.1 マニピュレータ制御の諸手法
 11.2 動力学を考慮したマニピュレータ制御の考え方
 11.3 ニュートン・オイラー法による逆動力学演算
 11.4 全制御系の誘導手順
 演習問題

付録 Denavit-Hartenberg表記と同次変換行列

著者略歴

著:広瀬 茂男
東京工業大学名誉教授、工学博士。1947年 東京都に生まれる。横浜国立大学工学部卒業、東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了。東京工業大学助手・助教授・教授などを歴任。主な著書に『ロボット工学(改訂版)』(裳華房)、『ロボット創造学入門』(岩波書店)、『生産機械工学』(工業調査会)などがある。

ISBN:9784785365127
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:258ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:1996年
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TGM