新・生命科学シリーズ
エピジェネティクス
著:大山 隆
著:東中川 徹
内容紹介
エピジェネティクスとは、「DNAの塩基配列の変化に依らず、染色体の変化から生じる安定的に継承される形質や、そのような形質の発現制御機構を研究する学問分野」のことである。
本書は、生命科学のなかでもとりわけ進歩の著しいこのエピジェネティクスについて、前半ではその概念やエピジェネティックな現象の背景にある基本的なメカニズムを解説し、後半ではエピジェネティクスに関係する具体的な生命現象や疾病との関係などをわかりやすく紹介した。
エピジェネティクスを理解するためには幅広い学問分野の基礎的な知識が必要となるが、初学者も学びやすくなるように、脚注を多用して用語解説や本文の補足説明を盛り込み、また専門性の高い最新の知見もできる限り取り上げた。
目次
1.エピジェネティクスとはどのような学問か
1.1 不思議な現象
1.2 エピジェネティクスの語源と定義
1.3 エピジェネティクスの対象
2.エピジェネティクスの分子基盤
2.1 細胞核内での真核生物ゲノムの態様
2.2 クロマチンリモデリング
2.3 DNAのメチル化
2.4 ヒストンの化学修飾とエピジェネティック制御
2.5 非コードRNAとエピジェネティクス
3.エピジェネティックな諸現象
3.1 X染色体不活性化
3.2 ゲノムインプリンティング
3.3 位置効果斑入り現象(position effect variegation:PEV)
3.4 細胞分化
3.5 栄養とエピジェネティクス
3.6 細胞メモリー
3.7 世代を越えてのエピゲノム遺伝
4.エピジェネティクスと病気
4.1 エピジェネティック制御因子異常による疾患
4.2 X 染色体不活性化異常による疾患
4.3 ゲノムインプリンティング異常症
4.4 環境によるエピゲノム変化による疾患
4.5 がんとエピジェネティクス
4.6 エピジェネティック創薬
ISBN:9784785358655
。出版社:裳華房
。判型:A5
。ページ数:248ページ
。定価:2700円(本体)
。発行年月日:2016年09月
。発売日:2016年09月20日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PSAK。