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脳と物理学

物理学は脳を理解できるか

著:武田 暁

紙版

内容紹介

21世紀は脳科学の世紀とも言われています。本書は脳科学以外の学問分野の研究者や学生を主たる対象にして、これまでの脳神経科学の重要な成果を総括し、物理学的視点からこれらの成果を統合し、読者が自ら自分の心のはたらきを探る手がかりを提示しようとするものであります。著者は物理学者であり、脳神経科学の予備知識なしに読者が通読できるような配慮がなされています。

目次

1 脳は物理学を理解できるか?
  物理学は脳を理解できるか?

2 神経細胞の構造と機能
 2.1 神経細胞の構造と機能
 2.2 神経細胞間の情報伝達

3 脳と力学系
 3.1 脳と力学系
 3.2 力学系のアトラクター

4 視覚情報処理とニュートン力学
 4.1 脳の視覚情報処理
 4.2 視覚情報処理とニュートン力学

5 神経細胞集団の構造と機能
 5.1 細胞集団の組織と機能
 5.2 脳機能はいかにして営まれるか

6 学習と自己組織化
 6.1 脳の可塑性
 6.2 学習と自己組織化

7 記憶とは何か(I)
 7.1 記憶の種類と短期記憶
 7.2 長期記憶と連想記憶

8 記憶とは何か(II)
 8.1 海馬と記憶
 8.2 ホップフィルドの連想記憶モデル

9 言語機能と物理学
 9.1 脳の言語機能
 9.2 言語機能と神経細胞集団のはたらき

10 脳の高次機能と意識
 10.1 意識とは何か
 10.2 脳の高次機能と脳内循環回路網

著者略歴

著:武田 暁
東京大学名誉教授、東北大学名誉教授、理学博士。1924年 東京都に生まれる。東京帝国大学理学部卒業。神戸大学助教授、東京大学教授、同原子核研究所長、東北大学教授などを歴任。主な著書に『素粒子』『素粒子物理学』『場の理論』『物理科学への招待』(以上 裳華房)、『脳と力学系』(講談社)、『脳は物理学をいかに創るのか』(岩波書店)などがある。

ISBN:9784785328115
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:220ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:1999年05月
発売日:1999年05月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MB