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代数学 1

基礎編

著:宮西 正宜

紙版

内容紹介

 数学科や数理科学科の必須知識として求められる代数学の基礎部分(大学2~3年生向き内容)を収めたものである。著者の講義ノートを基に、読者が努力して読む+αの部分を加え、抽象的な議論に慣れていない初学者のために曖昧な表現にならぬように、説明はできるだけ丁寧にした。
 学部4年生~修士課程で扱われる内容は『代数学2 -発展編-』(ISBN 978-4-7853-1557-3)にまとめた。(全2巻)

目次

0.集合と演算
 0.1 集合と写像
 0.2 同値関係と集合の直和分解
 0.3 集合の濃度
 0.4 商集合と商写像
 0.5 順序集合とツォルンの補題
 0.6 帰納的極限と射影的極限
 0.7 集合の上の2項演算
 問題

1.整数
 1.1 整数の和と積
 1.2 約元と倍元
 1.3 剰余の定理とユークリッドの互除法
 1.4 合同関係と合同類
 1.5 オイラーの ϕ 関数
 1.6 連分数展開
 1.7 整数のイデアル
 問題
 <エラトステネスの篩>

2.ベクトル空間
 2.1 体の定義
 2.2 有限生成ベクトル空間と基底
 2.3 線形写像
 2.4 部分ベクトル空間と商ベクトル空間
 2.5 双対ベクトル空間
 2.6 線形変換と三角化
 2.7 ジョルダン標準形
 2.8 双一次形式
 問題

3.1変数多項式環
 3.1 1変数多項式と次数
 3.2 既約分解と分解の一意性
 3.3 イデアル
 3.4 終結式と判別式
 3.5 K[x] 上の有限生成加群
 問題
 <終結式の計算>

4.群
 4.1 群の定義
 4.2 巡回群・2面体群・置換群
 4.3 正規部分群と剰余群
 4.4 群作用とシローの定理
 4.5 可解群とべき零群
 4.6 有限生成アーベル群の構造
 4.7 群の生成系と基本関係
 4.8 低位数の有限群の構造
 問題
 <群論の応用>

5.環
 5.1 環の定義,準同型写像,イデアル
 5.2 商環と商体
 5.3 ユークリッド整域と素元分解整域
 5.4 素元分解整域上の多項式環
 5.5 ネーター環とヒルベルトの基底定理
 問題
 <多項式環のイデアルとグレブナー基底>

著者略歴

著:宮西 正宜
大阪大学名誉教授、理学博士。1940年 滋賀県生まれ。京都大学大学院理学研究科修士課程修了。京都大学助手・講師、大阪大学助教授・教授、関西学院大学教授などを歴任。

ISBN:9784785315559
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:288ページ
定価:3400円(本体)
発行年月日:2010年05月
発売日:2010年05月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBF