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数の体系と超準モデル

著:田中 一之

紙版

内容紹介

 数学・情報系の学生や,数学の基礎に関心をもつ一般読者を対象に、数の体系について数学基礎論の立場から本格的な解説を与える。
 予備知識の足りない読者のために、本書前半では普遍代数から超準解析まで幅広い話題を簡明にまとめてある。

目次

1.等式の体系
 1.1 等式理論 群を例として
 1.2 代数構造と準同型
 1.3 自由代数と Birkhoff の完全性定理
 1.4 ブール代数と可換環

2.計算の理論
 2.1 オートマトンとモノイド
 2.2 テューリング機械
 2.3 計算可能な関数と原始再帰的関数
 2.4 計算可能性と不可能性
 2.5 再帰理論の基礎

3.述語論理
 3.1 言語と構造
 3.2 形式体系GT
 3.3 完全性定理
 3,4 言語の拡張と理論の翻訳

4.モデルの理論
 4.1 初等的部分構造
 4.2 ∀理論と∀∃理論
 4.3 ホーン理論と約積
 4.4 超積
 4.5 超準解析入門

5.自然数論 形式体系編
 5.1 ペアノ算術と部分体系
 5.2 定義可能性と表現可能性
 5.3 第一不完全性定理
  付録 第二不完全性定理
 5.4 プレスバーガー算術と量化記号消去

6.自然数論 超準モデル編
 6.1 超準モデルと過剰原理
 6.2 排除タイプ定理と終拡大
 6.3 再帰的飽和モデルと自己埋め込み定理
  付録 往復論法
 6.4 麗質モデルと充足関係
  付録 麗質モデルの応用

7.実数論 代数編
 7.1 実係数の1変数多項式
 7.2 実閉順序体
 7.3 実閉順序体の量化記号消去
  付録1 Hilbertの第17問題
  付録2 複素数と零点定理

8.実数論 解析編
 8.1 2階算術と実数の定義
 8.2 代数学の基本定理
 8.3 実数の完備性とコンパクト性
  付録 Hilbert のプログラム

著者略歴

著:田中 一之
東北大学教授、Ph.D.。1955年 東京都に生まれる.東京工業大学理学部卒業.カリフォルニア大学バークレー校博士課程修了.主な著書に,『数学基礎論序説』(裳華房)、『数学基礎論講義』(編著,日本評論社)などがある。

ISBN:9784785315306
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:282ページ
定価:4200円(本体)
発行年月日:2002年04月
発売日:2002年04月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PB