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数学選書 4

ルベーグ積分入門

新装版

著:伊藤 清三

紙版

内容紹介

 数学専攻科目としてだけでなく、物理学や工学で使われる函数解析あるいはフーリエ解析の基礎となるルベーグ積分を、理論的な厳密性を保ちながら解説した入門書。数学系の読者だけでなく、理工系の読者にも読みこなせるように配慮した。
 2017年刊行の新装版では、最新の組版技術によって新たに本文を組み直し、レイアウトも刷新して読者の便宜を図った。なお改版にあたっては原則、一部の文字遣いを改めるにとどめ、本文は変更していない。

目次

1 予備概念
 1.1 Lebesgue測度とは何か
 1.2 空間とその部分集合
 1.3 点函数と集合函数

2 測度
 2.1 有限加法的測度
 2.2 外測度
 2.3 測度
 2.4 Lebesgue測度の性質
 2.5 測度空間の完備化,非可測集合の存在
 2.6 拡張定理,直積測度

3 可測函数と積分
 3.1 可測函数
 3.2 Euclid空間におけるBorel可測函数とLebesgue可測函数
 3.3 積分の定義と性質
 3.4 項別積分に関する諸定理
 3.5 積分記号のもとでの微分法
 3.6 Fubiniの定理
 3.7 Riemann積分とLebesgue積分との関係
 付記 Baire函数,Baireの階級

4 加法的集合函数
 4.1 加法的集合函数とその変動
 4.2 絶対連続集合函数と特異集合函数
 4.3 直線上の絶対連続函数
 4.4 Lebesgue‐Stieltjes積分
 4.5 Lebesgue測度の性質(続き)

5 函数空間
 5.1 測度空間の上の函数空間 ――I.Lp
 5.2 測度空間の上の函数空間 ――II.空間M およびS
 5.3 Euclid空間の上の函数空間
 5.4 線型作用素,線型汎函数
 5.5 位相的外測度,正値加法的汎函数と測度

6 Fourier級数,Fourier解析
 6.1 Hilbert空間,直交系
 6.2 Fourier級数
 6.3 Fourier変換
 6.4 正の定符号函数
 6.5 偏微分方程式論への応用

付録 Euclid空間における点集合論
 1.近傍,閉集合,開集合
 2.被覆定理
 3.集合の距離
 4.距離空間について

著者略歴

著:伊藤 清三
東京大学名誉教授、理学博士。1927年 三重県に生まれる。名古屋大学理学部卒業。名古屋大学講師、東京大学助教授・教授、東京商船大学教授、杏林大学教授などを歴任。

ISBN:9784785313180
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:324ページ
定価:4200円(本体)
発行年月日:2017年04月
発売日:2017年04月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBK