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曲線と曲面の微分幾何

改訂版

著:小林 昭七

紙版

内容紹介

 1977年の初版(旧版)刊行以来、簡潔かつ判りやすい記述で定評のあるロングセラー書籍。
 Gauss-Bonnetの定理のように、美しく深みのある幾何を理解してもらうために、微分積分の初歩と2次、3次の行列を知っていれば容易に読み進められるように解説されている。
 1995年の改訂では、「極小曲面」の章を新設し、第2章にでてくる例を詳しく調べることに重点をおき、図の改良にも工夫を施した。

目次

1.平面上の曲線,空間内の曲線
 1.1 曲線の概念
 1.2 平面曲線
 1.3 平面曲線に関する大域的結果
 1.4 空間曲線
 1.5 空間曲線に関する大域的結果

2.空間内の曲面の小域的理論
 2.1 空間内の曲面の概念
 2.2 基本形式と曲率
 2.3 実例について基本形式,曲率の計算
 2.4 正規直交標構を使う方法
 2.5 2変数の外微分形式
 2.6 外微分形式を使う方法

3.曲面上の幾何
 3.1 曲面上のRiemann計量
 3.2 曲面の構造方程式
 3.3 ベクトル場
 3.4 共変微分と平行移動
 3.5 測地線
 3.6 最短線としての測地線

4.Gauss‐Bonnetの定理
 4.1 外微分形式の積分
 4.2 Gauss‐Bonnetの定理(領域の場合)
 4.3 Gauss‐Bonnetの定理(閉曲面の場合)

5.極小曲面
 5.1 平均曲率と極小曲面
 5.2 極小曲面の例
 5.3 等温座標系
 5.4 Weierstrass‐Enneperの表現
 5.5 随伴極小曲面
 5.6 極小曲面の曲率
 5.7 Gaussの球面表示

著者略歴

著:小林 昭七
カリフォルニア大学名誉教授、Ph.D.。1932年 山梨県出身。東京大学理学部卒業。プリンストン高等研究所研究員、マサチューセッツ工科大学研究員、ブリティッシュ・コロンビア大学助教授、カリフォルニア大学バークレー校助教授・副教授・教授などを歴任。2012年逝去。主な著書に『微分積分読本』『円の数学』『接続の微分幾何とゲージ理論』(以上 裳華房)、『複素幾何』『顔をなくした数学者』(以上 岩波書店)、『ユークリッド幾何から現代幾何へ』(日本評論社)などがある。

ISBN:9784785310912
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:216ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:1995年