出版社を探す

数学シリーズ

多変数の微分積分〔POD版〕

著:大森 英樹

紙版

内容紹介

理工系の多くの読者は基礎課程で1変数と2変数の場合を中心に学び、多変数の場合をそれらの類推で解釈することが多い。本書は、初めから多変数を使って微積分学を解説したものであり、採り上げた題材は陰関数定理とガウス・ストークスの定理までを目標に選んである。

目次

1.基礎知識
 1.1 総和記号
 1.2 面積・体積

2.論理の練習
 2.1 極限
 2.2 連続関数,開集合,閉集合
 2.3 対角線論法
 2.4 定理Bの応用
 2.5 一様連続性

3.重積分
 3.1 区間上の積分
 3.2 曲線の長さ,線積分
 3.3 平面図形とその面積
 3.4 重積分,累次積分(平面図形の場合)
 3.5 重積分,累次積分(立体図形の場合)
 3.6 テイラー展開

4.多変数関数の微分
 4.1 関数の表記法と変数の自由度
 4.2 偏微分,偏導関数
 4.3 総和記号下の偏導関数の計算
 4.4 偏導関数の応用
 4.5 Ck 級関数
 4.6 曲線に沿う微分
 4.7 テイラーの定理
 4.8 ランダウ記号
 4.9 全微分,高階全微分

5.陰関数,写像の微分
 5.1 写像とそのグラフ
 5.2 写像の微分とグラフの接平面
 5.3 陰関数,束縛された変数とその自由度
 5.4 束縛条件が一つの場合の陰関数定理
 5.5 関数で与えられた集合の接平面
 5.6 不動点定理
 5.7 縮小写像の判定法
 5.8 逆関数定理
 5.9 逆関数定理の言いかえ
 5.10 陰関数定理

6.表面積分
 6.1 平行体の向きのついた体積
 6.2 Rn の中の p 次元平行体の体積ベクトル
 6.3 p 次元の体積要素
 6.4 p 次元曲面のパラメーター表示と体積要素
 6.5 積分の変数変換公式
 6.6 p 次微分形式
 6.7 引き戻し,積分
 6.8 曲面片の位置関係
 6.9 ガウス・ストークスの定理
 6.10 外微分,平均値の定理

7.空間の概念
 7.1 現実の空間と数空間
 7.2 微分形式全体の作る環
 7.3 面積,体積
 7.4 無限次元空間での微分法
 7.5 粒子と波動

著者略歴

著:大森 英樹
東京理科大学名誉教授、理学博士。1938年 兵庫県生まれ。東京大学理学部卒業。東京都立大学助手・講師・助教授、岡山大学教授、東京理科大学教授などを歴任。主な著書に『一般力学系と場の幾何学』(裳華房)、『無限次元Lie群論』(紀伊國屋書店)などがある。

ISBN:9784785306243
出版社:裳華房
判型:A5
ページ数:236ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2015年04月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBK