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2022 石垣島、夢を見る島の真裏で。

著:久喜ようた

紙版

内容紹介

ここは日本最南端の石垣島のアーケード商店街、この観光客あふれる商店街の二本ある通りの裏通りに「カロライナの肉屋」はある。そこで私は今日もお客さんとたわいの無い話をしながらブラックインクで下書きなしのドローインクで「日常」を描く。

ドローイング+散文(見開き)23作収録

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「石垣島、夢を見る島の真裏で。」について

石垣島は東京から南に1,949 km
沖縄県の八重山諸島の一つのこの南の島は天気が良い日は海の向こうに浮かぶ台湾が見える。
透明に透き通った海と数えきれない程の満点の星空が綺麗で魅力的な島である。
緑の木々は夏の風に揺れ、ゆっくり時間の流れるこの島は観光客で溢れている。
きれいでうつくしい夢のようなこの島に、都会の喧騒を忘れてバカンスを─。

私は今日もペンを握り、煙草の煙を吐き出しながらをオーナーとお客さんとたわいもない話をしていた。
此処は日本最南端のアーケード商店街、旅行者の九割が此処でお土産を買って帰ると言っても過言ではない。
この観光客溢れる商店街の二本ある通りの裏通りに「カロライナの肉屋」はある。
この店の印象を友人知人の言葉を借りるなら「大阪の西成」「スラム」「商店街に似つかわしくない」お店である。
観光客は急な悪夢に目を逸らして足速に店の前を横切るのだ。
日常に存在するこの店は、綺麗な夢の島に来た人からは異質に見えるのであろう。

旅行者、季節労働者、旅人、移住者、生まれた時から島に住む人、此処には生活が、日常ある。
全てが良い物ではない、綺麗の裏側には不法投棄された思い出が足の裏を突き刺したりもする。
表が存在すれば裏も存在するのである、旅の恥は掻き捨てなんてよく落ちてるもの。

私にとっては此処が「日常」である。

「カロライナの肉屋」私は滞在する約一ヶ月で絵を23枚の絵を描きました。
石垣島で感じた、経験した、教わった全ての事を私は絵に叩きつけました。

私の生活した石垣島、
夢を見る島の真裏をそろそろと覗いて行って下さいませ。

    久喜ようた

目次

「胃に巣食うオサハシブトガラス」4月19日
「島ぬ人と映画を見る」4月23日
「お前の未来にさもありな ん。」4月26日
「730交差点の亡霊」4月27日
「肖像画・石垣島のウエディングカメラマンH」4月27日
「やぎちゅうどく」4月28日
「肖像画・カロライナの肉屋オーナーN」4月28日
「ゾートロープの人生─廃館丸喜屋ビル3F─」4月30日
「南十字星に枯れる」5月1日
「観音崎灯台の下で溢れる」5月5日
「血の一滴」5月6日
「果てに捨てる物拾わず」5月7日
「肖像画・びーちゃーしーじゃーK」5月7日
「於茂登岳から釘を刺す」5月8日
「石垣島は夢を見る島」5月9日
「美崎町で掛けたのろい」5月10日
「午後九時にANAから上がる花火は私」5月11日
「Bar うるべの昼のビリヤニを食べて」5月12日
「十八番街の埃に塗れた神様」5月14日
「果ての島で教わった事」5月15日
「にふぇーでーびる」東京5月21日
「新川のアパートにて」4月26日
「観音崎灯台にて」5月3日

著者略歴

著:久喜ようた
東京都中野区在住、画家、モデル。 ノンバイナリージェンダーの男性、発達障害(自閉症スペクトラム症) 。性別と社会の枠に囚われない表現で作品の制作に取り組む。 2019年「14人のcali≠gariロゴ コンペティション」石井賞受賞 写真集「白昼夢十日ーTen days of Dreamsー」絶版

ISBN:9784784519248
出版社:社会評論社
判型:B5
ページ数:48ページ
定価:800円(本体)
発行年月日:2022年11月
発売日:2022年11月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA