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循環型地場産業の創造

持続可能な地域・産業づくりに向けて

著:熊坂敏彦

紙版

内容紹介

「フィールドワーク、酒と器と旅を通して、多様な地域、業種、人物を取り上げる。企業経営における伝統と革新の相剋、ものづくり・まちづくり・ひとづくりの循環・融合。そこから紡ぎ出される、地域を主体にした壮大な循環型地場産業、統合型地域産業政策構想。等身大ながらも斬新で興味深く、ぜひご一読を!」(カバー推薦文)

地場産業の「革新的DNA」はいかに発現し持続可能な地域・産業づくりに貢献しているか? 陶磁器地場産業、清酒製造業、さらに地場産業による観光と「まちづくり」との関係など、伝統的な地場産業産地における「産地革新」や「企業革新」の個々の取組み事例に焦点をあて、持続可能な地域・産業づくりを目指す新しい時代の地域産業政策として「統合型地域産業政策」の枠組み・構想を提示する。

目次

序 章 持続可能な社会・地域と循環型産業づくり
1 「グローバル化」と持続可能性の危機
2 持続可能な地域社会づくりをめぐる主な論点と評価
3 「持続可能な地域・産業づくり」への視座

第1部 地場産業への新たな視座

第1章 新時代に生きる地場産業の再評価
1 地場産業の定義と研究系譜
2 地場産業研究の原点と歩み(「働・学・研」融合の半生)
3 地場産業の「空洞化」と再評価―なぜ今地場産業か

第2章 地場産業のサバイバル戦略とイノベーション
1 地場産業のサバイバル戦略
2 山形の地場産業のサバイバル戦略とイノベーション
3 地場産業の「サバイバル戦略」と「地域イノベーション」

第2部 「産地革新」の創意的展開

第3章 陶磁器地場産業にみる「産地革新」
1 陶磁器地場産業の現況
2 笠間焼産地の特徴と多様で継続的な「産地革新」
3 関東二大陶磁器産地の特性比較―益子焼と笠間焼

第4章 清酒製造業の「企業革新」と「産地革新」
1 わが国の清酒製造業の特徴と革新的な取組み
2 老舗酒蔵の「企業革新」― 伝統と革新の融合
3 組合や公的機関による「産地革新」
4 清酒製造業の革新に学ぶ持続可能な「産業ビジョン」

第5章 地場産業による観光振興と「まちづくり」
1 地場産業による「観光まちづくり」
2 茨城県の地場産業産地における「観光まちづくり」
3 地場産業と観光の創造的融合に向けて

第6章 産地革新が促す もの・まち・ひとづくりの融合と循環
1 産地革新による「ものづくり」「まちづくり」「ひとづくり」
2 持続可能な地域社会を創る地場産業の「革新的DNA」

第3部 循環型地場産業の創造

第7章 循環型地場産業への視座
1 循環型地場産業の定義と特徴
2 各地域に芽生える循環型地場産業

第8章 「デジタル化」による「ものづくり」「まちづくり」「ひとづくり」─福島県会津若松市にみる三位一体的展開─
1 会津若松市の概要と地域振興政策
2 多様な地域産業による地域革新の取組み:「産業間連携」と「デジタル化」
3 「デジタル化」による「スマートシティ」づくり
4 会津型「循環型地場産業」形成に向けて

終 章 統合型地域産業政策の理念と構想 ─循環型地場産業の創造に向けて─
1 地域産業政策への新たな視座
2 「統合型地域産業政策論」の理念と課題
3 「リローカリゼーション」-地域循環型経済への転換に向けて
4 「統合型地域産業政策」の展開に向けて

著者略歴

著:熊坂敏彦
1951年生れ。東北大学経済学部卒業。日本長期信用銀行(現新生銀行)、生命保険会社、証券会社各役員歴任。関東つくば銀行(現筑波銀行)・筑波総研主席研究員、専修大学非常勤講師(産業構造論等を担当)、現在昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。

ISBN:9784784515967
出版社:社会評論社
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2022年10月
発売日:2022年10月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN