関東大震災朝鮮人虐殺から百年 問われる日本社会の人権意識
日韓記者・市民セミナーブックレット14
編:裵哲恩
紙版
内容紹介
関東大震災から百年の今年(二〇二三年)、行政・メディアは未曾有の災害から教訓を引き出す取り組みを行った。メディアのいくつかは震災直後の流言飛語と朝鮮人虐殺の事実を伝えている。だが、虐殺の真相はいまも闇に消されたままであり、犠牲者への追悼と慰霊はなされていない。この明かされない負の歴史が、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムの現在に繋がっている。虐殺の被害者遺族を探し続け記録する映画監督、差別を構造として捉えるコリアンルーツの小説家、植民地ポーランドに朝鮮半島との類似性をみてショパンを弾き語るピアニスト。三つの講演が日本社会の人権意識を問いかける。
目次
第Ⅰ講 関東大震災朝鮮人虐殺から百年 歴史の隠蔽を撃つ(講師:呉充功 映画監督)
第Ⅱ講 コリアンルーツから見た日本社会(講師:深沢潮 小説家)
第Ⅲ講 指紋押捺拒否からヘイトスピーチ根絶へ── ピアノ、マイアイデンティティ(講師:崔善愛 ピアニスト、『週刊金曜日』編集委員)