序 章
一 本書の目的
二 先行研究の整理と課題
三 本書の分析視角と課題
四 本書の構成
第一部 近世後期における大名殿席の展開
第一章 近世中期の幕藩関係と政治交渉―福井藩松平家の家格上昇運動を事例に―
はじめに
一 松平宗矩の養子縁組をめぐる交渉
二 一橋徳川家の後見と松平家の家格上昇
三 松平重富の養子入りと家格上昇運動
おわりに
第二章 十八世紀後期における大名家の家格の変化―福岡藩黒田家を事例に―
はじめに
一 黒田治之の養子入りと家格の変化
二 黒田斉隆の養子入りと家格の変化
三 斉隆の死去と一橋徳川家の後見
おわりに
補 論 寛政期の江戸城殿中と殿席―幕府目付による「御座敷内通路」をめぐって―
はじめに
一 十八世紀後期の江戸城殿中
二 寛政二年の目付の問題意識と評議
三 寛政十年の殿中通路の増補
おわりに
第三章 文政・天保期における大名家の家格上昇と集団化―大廊下席大名を中心に―
はじめに
一 将軍家からの養子入りと家格の変化
二 天保改革と大廊下席大名家の集団化
おわりに
第四章 嘉永期における御家相続と家格―川越藩松平家を事例に―
はじめに
一 松平誠丸の相続と家格
二 八郎麿の川越藩松平家相続
おわりに
第二部 幕末期の幕府政治と大廊下席大名の政治参加
第五章 嘉永期における徳川斉昭「参与」の実態と影響
はじめに
一 徳川斉昭「参与」の概要
二 徳川斉昭「参与」の実態
三 徳川斉昭「参与」の影響
おわりに
第六章 安政四年における大廊下席大名の政治動向―「同席会議」の上申書提出をめぐって―
はじめに
一 安政期大廊下席大名の交際
二 大廊下席による同席会議の発端
三 大廊下席大名による同席会議とその影響
四 その後の大廊下席同席会議
五 同席会議の議論と関心
おわりに
第三部 幕末期の政治と殿中儀礼
第七章 文久の幕政改革と諸大名の政治参加―江戸城登城と「国事周旋」―
はじめに
一 松平慶永と文久の幕政改革
二 池田慶徳の「国事周旋」
三 黒田斉溥の「国事周旋」
おわりに
第八章 元治元年の二条城―殿中儀礼と幕府政治―
はじめに
一 元治元年の二条城殿中
二 上洛に供奉した大名の登城と目的
三 参予大名の登城と幕府政治
おわりに
第九章 慶応期大坂城における殿中儀礼
はじめに
一 文久・元治期の将軍上洛と大坂城
二 慶応期の大坂城における将軍
三 在坂大名の儀礼
おわりに
終 章
一 各部の総括と成果
二 本書のまとめと展望