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ネパールで木を植える

ドクトルサーブと命の水の物語

著:安倍泰夫

紙版

内容紹介

子供たちを救う命の水を取り戻せ――。医師である著者は、ネパールで出会った少女を養女に迎えたのをきっかけに、同国の子供たちが汚れた川の水を飲んで死んでいく実情を知る。森林乱伐で枯渇した泉の復活をめざして1990年から取り組む植林活動は、日本の小学生による牛乳パック回収資金提供を得ながら10年後にはで成果をおさめた。しかし、軌道に乗ったかに見えた活動は、ネパール内戦下で勢力を広げる毛派ゲリラの妨害を受けることになる。脅迫や植林地への地雷設置など生命の危機にも直面する中、現地の村人たちとの絆を深めながら乗り切っていく医師。内戦がおさまりかけたころに襲った巨大地震では、育てた森の木が住民を救うことになる。20年余で100万本の植林が実現するまでを描く。

目次

第一章 マネ村E斜面
第二章 毛沢東の旗
第三章 闇からの声(回想)
第四章 シバ神の岩
第五章 太郎
第六章 疑惑
第七章 王室の悲劇
第八章 神などいない
第九章 オリーブの一葉
第一〇章 スミットラとショクンタラ
第一一章 逃げろ、スマン
第一二章 地雷と花と
第一三章 深夜の訪問者
第一四章 峠への道
第一五章 長老たちの死
第一六章 ゴルカから来た女
第一七章 寺院建立
第一八章 大地震
第一九章 救援
第二〇章 復興
長い後書き

著者略歴

著:安倍泰夫
1938年茨城県日立市生まれ。信州大医学部時代に登山を始め、ネパールや欧州の山々に登頂。74年から2年間、ボランティアでネパール・カトマンズの国立小児病院に勤務。84年、植林活動などの非政府組織(NGO)「カトマンドゥ」(事務局・安曇野市)を設立。著書に「ネパールの山よ緑になれ」など。
2019年に第26回信毎賞、NGOも97年に第2回信毎選賞を受賞。内戦下でも活動を続け2018年までに約100万本の植林を実現。

ISBN:9784784073931
出版社:信濃毎日新聞社
判型:4-6
ページ数:315ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2022年01月
発売日:2022年01月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TVR