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哲学の骨、詩の肉

著:野村 喜和夫

紙版

内容紹介

場所の全体を引き受けて、まるごとそれが詩の生起しうる場となるようにしなければならないのである。発話はそこでは、(・・・)切実に不可避的に発せられたという事実性のほうが、いわば真実への権利を有している。そしてその真実が詩なのだ。
(第10章 詩と/の場所)

「哲学マニアの総決算として、(・・・)私自身の詩的歴程をも振り返りながら、「詩と哲学のあいだ」という副題をもつような一冊の本を書くこと」(序章)。ハイデガー、シャール、ツェランの深淵から、ニーチェを読む朔太郎、現代詩とポストモダンの思想まで。渾身の、詩論のライフワーク。

著者略歴

著:野村 喜和夫
1951年埼玉県生まれ。早稲田大学文学部卒。現代詩の最先端を走りつづけるとともに、批評、小説、翻訳、比較詩学研究なども手がける。詩集に『特性のない陽のもとに』(思潮社、歴程新鋭賞)、『風の配分』(水声社、高見順賞)、『ニューインスピレーション』(書肆山田、現代詩花椿賞)、『街の衣のいちまい下の虹は蛇だ』(河出書房新社)、『ヌードな日』(思潮社、藤村記念歴程賞)、『難解な自転車』(書肆山田、藤村記念歴程賞)など、評論に『ランボー・横断する詩学』(未来社)、『現代詩作マニュアル』(思潮社)、『オルフェウス的主題』(水声社)、『移動と律動と眩暈と』(書肆山田、鮎川信夫賞)、『萩原朔太郎』(中央公論新社、鮎川信夫賞)、『証言と抒情 詩人石原吉郎と私たち』(白水社)などがある。

ISBN:9784783738077
出版社:思潮社
判型:A5
ページ数:277ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2017年06月
発売日:2017年06月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DS