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知的発見!BOOKS

西部邁 日本人への警告

わが国にとって「保守 vs. 革新」とは何だったのか

著:西村幸祐
著:富岡幸一郎

紙版

内容紹介

2008年4月28日に開催された「主権回復五十六周年記念国民集会」で、「こんなザマで主権回復したなどおこがましい」と壇上で絶叫した西部邁氏。会場の空気に水を差すスピーチではあったが、多くの観衆は喝采した。その背景には、対米追従をよしとする現代の保守論壇に対する痛烈な批判と、日本の自立への強い思いが込められていた。その知の巨人・西部邁氏を偲び、気鋭の論客3人が遺された膨大なテキストを通して現代を読み解く。

目次

はじめに 日本の〈常識〉をいかに取り戻すか 西村幸祐

第一章 西部邁と〈知性〉の終焉 西村幸祐
 〈知性〉と言わずして、なんと言えばいいのか
 〈常識〉が完全に崩壊した日本
 日本人に特有の〈二面構造〉とは何か
 西部思想と『柔らかい個人主義の誕生』
 マーケティング社会とジャーナリズムの崩壊 他

第二章 西部邁は何と闘ってきたのか 富岡幸一郎
 「若い人たちを中心にやってくれ」
 六〇年安保と「平和」という魔語
 二度の闘争を経て培われた社会へのまなざし
 新古典派経済学の限界と「社会経済学」
 相関的学問の形成を阻んだ「日共の壁」 他

第三章 「昭和」時代の西部邁 三浦小太郎
 大衆社会やマスコミを斬る「錆びない刃」
 思索の原点としての「硫黄島の砂」
 六〇年安保闘争から戦後民主主義との闘いへ
 経済学徒としての再出発から大衆社会批判へ
 『大衆への反逆』と田中角栄 他

第四章 西部邁とは何者であったか 
     西村幸祐×富岡幸一郎×三浦小太郎 鼎談
 西部邁と私たち
 西部邁と「死生観」
 西部邁と「安保闘争」
 西部邁と「論壇」
 西部邁と「知識人のあり方」 他

特別付録 「主権」とは何か 西部邁 講演録
 バーチャル・リアリティとしての「主権回復」
 日本国憲法の偽善と無国籍性
 アメリカの「保護領」にすぎない日本の現状
 「国家主権」の本質とは何か
 アメリカによる日本への「ジェノサイド」 他

ISBN:9784781616766
出版社:イースト・プレス
判型:B6変
ページ数:208ページ
定価:999円(本体)
発行年月日:2018年06月
発売日:2018年06月19日