句集
髪刈る椅子
著:吉田哲二
紙版
内容紹介
◆第一句集
哲二さんの句は平明だが、決して平板でも単純でもない。対象を哲二さん独自の感性で柔らかく鮮明に描いていて、余韻が残る句なのである。
(序・塩川京子)
◆自選十二句
父の手に負へぬ夜泣きや夏の月
子の肩のてんたう虫をまだ告げず
冬空や日本の裏といふ故郷
産声のひときは高し実南天
新走り飲み干す肘の高さかな
子放てばたちまち駆けて飛花落花
遺伝とふ恐ろしきもの夏帽子
常連とならぬ気安さ帰り花
いちまいの青となりたる初御空
蝶を追ふ蝶ひるがへり午も過ぎ
波郷忌や遺影の髪の豊かなる
基地の中まで寒林のひと続き
ISBN:9784781415611
。出版社:ふらんす堂
。判型:4-6
。価格:2500円(本体)
。発行年月日:2023年07月
。発売日:2023年07月25日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DCR。