【第Ⅰ編 材料設計・構造制御】
第1章 ポリマーアロイ・ブレンドのレオロジー挙動および材料設計
1 はじめに
2 ポリマーアロイ・ブレンドのレオロジー的性質
3 ポリマーアロイ・ブレンドの溶融粘弾性
4 ポリマーアロイ・ブレンドの溶融粘弾性の事例
4.1 PA12E/TPUブレンド系
4.2 PA6/PPブレンド系
4.3 多成分系複合材料の溶融粘弾性
5 おわりに
第2章 混練・分散技術によるポリマーアロイの構造・物性制御
1 はじめに
2 相溶系アロイと非相溶系アロイ
2.1 相溶系ポリマーアロイ
2.2 非相溶系ポリマーアロイ
3 ポリマーアロイの設計
3.1 衝撃強度の発現
4 ポリマーアロイの構造制御
4.1 溶融混練技術
4.2 リアクティブプロセッシングによる構造制御
4.3 含官能基ゴムによるポリマーの改質
5 おわりに
【第II編 相溶性と相容性(混和性)のコントロール】
第1章 ポリマーアロイ・ブレンドにおける相容化剤の選定
1 はじめに
2 ポリマーの相溶化と相容化
2.1 相溶と非相溶
2.2 相溶化と相容化
3 相容化剤
3.1 非反応性相容化剤
3.2 反応系相容化剤
4 溶解性パラメーター
4.1 高分子の混合と溶液論
4.2 溶解性パラメーター
4.3 高分子の混合と溶解性パラメーター
5 ナノサイズレベルの分散と第四世代ポリマーアロイ
6 おわりに
第2章 分子間相互作用による相溶性および物性の制御
1 相溶系と非相溶系ポリマーブレンドの物性
2 分子間相互作用による相溶性の制御
2.1 相互作用パラメータ
2.2 相溶ブレンドのガラス転移温度に関する混合側
2.3 相溶ブレンドの動的不均一性
3 非相溶系アロイの物性
3.1 力学モデル(相分離構造と物性の関係)
【第III編 高機能化】
第1章 ポリマーブレンドにおける高分子の高性能化
1 はじめに
2 二相系ブレンドの界面の接着
3 相反転
4 ミクロ相分離構造の制御
5 相溶性ブレンドの光学特性
6 ブリードアウト現象
7 結晶化
第2章 ポリマーブレンドによる熱可塑性樹脂の成形加工改質
1 はじめに
2 相溶系ブレンド
3 反応性改質剤とのブレンド
4 臨界点近傍ゲル
5 柔軟なナノ繊維とのブレンド
6 長鎖分岐高分子との相分離系ブレンド
7 Tgの高いポリマーとのブレンド
第3章 リアクティブプロセッシングによるマテリアル/ケミカルリサイクルの精密制御~ポリマーアロイからのポリ乳酸の資源循環~
1 はじめに
2 ポリ乳酸系ポリマーアロイの展開
3 PLLA/ABS複合材料の熱分解シミュレーション解析と選択的資源循環
4 材料
4.1 PLLA/ABS およびPLLA/ABS/MgOブレンド体の熱分解反応
4.2 PLLA/ABSブレンド体の分解反応の活性化エネルギー
4.3 PLLA/ABSブレンド体からの熱分解生成物
4.4 PLLA/ABSブレンド体の熱分解反応のシミュレーション解析
5 リアクティブプロセッシング(反応押出)による実証試験
5.1 残渣樹脂のMFR
6 おわりに
第4章 バイオマスプラチックにおけるアロイ・複合化による高機能化
1 はじめに
2 PP/PA11バイオ樹脂アロイ
2.1 バイオ樹脂アロイの作製
2.2 相構造制御
2.3 バイオ樹脂アロイのキャラクタリゼーション
2.4 バイオ樹脂アロイのサラミ構造による力学特性向上の要因
2.5 バイオ樹脂アロイの高性能化
2.6 バイオ樹脂アロイの実用化
3 さいごに
第5章 「液晶ブレンド電解重合法」よるポリマーブレンドの作成とカイラリオン
1 はじめに
1.1 導電性高分子
1.2 液晶
1.3 液晶中電解重合
1.4 ポリマーブレンド
2 実験
3 結果・考察
3.1 偏光顕微鏡観察
3.2 赤外線吸収スペクトル
3.3 サイクリックボルタンメトリー
3.4 エレクトロクロミズム
4 結論
【第IV編 計算科学・マテリアルズインフォマティクス利用】
第1章 企業における分子シミュレーション活用事例~アロイ・ブレンドの設計に向けて~
1 はじめに
2 大規模全原子分子動力学シミュレーション活用事例
2.1 PVDF/NMP溶液と水の混合自由エネルギー
2.2 PVDF/水間の界面自由エネルギー
3 粗視化分子動力学シミュレーション活用事例
3.1 粗視化シミュレーションモデル
3.2 錯体形成挙動の統計的解析
4 まとめ
第2章 アロイ・ブレンド・コンポジットのコンピューターシミュレーションの基礎
1 はじめに
2 粗視化モデル
3 粗視化シミュレーション手法の概要
4 適用可能性としての事例紹介
5 まとめ
【第Ⅴ編 混練・押出成形技術】
第1章 高せん断成形加工法による新規ナノコンポジット創製
1 はじめに
2 高せん断成形加工法の概要
3 新規なポリマーナノコンポジットの創製
3.1 高分子/高分子系:非相溶性ポリマーブレンドのナノ混合・相溶化
3.1.1 PVDF/PA11ナノブレンドの創製
3.1.2 PC/PMMA透明ナノブレンドの創製
3.2 高分子/フィラー系:CNT等ナノサイズフィラーの高分子へのナノ分散化によるナノコンポジット創製
3.2.1 フィラーのナノ分散化の要因
3.2.2 熱可塑性エラストマー/CNT系ナノコンポジット
3.2.3 ポリマー/層状ケイ酸塩系ナノコンポジット
3.3 高分子/高分子/フィラー系(三元系):階層的構造制御(高分子ブレンドにおける共連続構造形成とフィラー選択的分散の同時制御)によるナノコンポジット創製
3.4 高分子/フィラー/フィラー系(三元系):炭素繊維強化複合材料
3.5 高せん断場と反応場との統合によるエコマテリアルの創製
4 おわりに
第2章 可視化解析システムによる省エネ型押出機
1 はじめに
2 可視化解析システム概要
3 押出機に要求される項目
4 可視化単軸押出装置
5 省エネ押出
6 おわりに
第3章 二軸スクリュ押出し技術を活用したポリマーアロイの形成装置
1 はじめに
2 ポリマーアロイの創製に用いられる二軸スクリュ押出機
3 二軸スクリュ押出機の構成と技術的な進展
3.1 二軸スクリュの溝深さの増大
3.2 スクリュ回転の高速化
3.3 スクリュ長さ〔L/D〕の拡大
3.4 スクリュ駆動トルクの増大
3.5 各種ミキシングエレメントの進展
4 二軸スクリュ押出特性に対する理論解析技術の進展
5 二軸スクリュ押出機を用いたポリマーアロイの形成技術
5.1 二軸スクリュ押出機を用いる利点
5.2 ポリマーアロイの物性に関連する二軸スクリュ押出機の操作因子
5.2.1 各種材料の供給順序の選定
5.2.2 相容化剤の供給順序によるポリマーアロイの物性への影響
5.2.3 反応を伴うポリマーアロイの供給方法による物性への影響
5.3 二軸スクリュ押出機内でのポリマーアロイの生成過程の解析手法
6 二軸スクリュ押出機のスケールアップの考え方
7 まとめ
【第IV編 評価・解析】
第1章 散乱法によるポリマーアロイの構造評価法
1 はじめに
2 散乱の理論
3 光散乱法によるポリマーブレンドのスピノーダル分解過程の解析
3.1 スピノーダル分解初期過程
3.2 スピノーダル分解中期・後期過程
4 パラクリスタル理論によるミクロ相分離構造の解析
第2章 NMR法によるポリマーアロイとしてのグラフトポリマーの構造解析
1 はじめに
2 相溶化剤(Compatibilizer):MA-g-PO
2.1 MA-g-POとは
2.2 グラフトMA構造解析の従来法と新規解析法
3 高感度二次元相関NMR法による末端グラフトモノマー構造の直接解析
3.1 高濃度溶液作成およびNMR実験条件
3.2 各種二次元相関NMR法による構造解析
4 化学反応およびNMR法を組み合わせた超微量グラフトMAの高感度解析
4.1 グラフトMAのメチル化反応
4.2 メチル化グラフトMAの1H NMR分析
5 おわりに
第3章 ナノスケール赤外分光分析の原理,特徴とポリマーアロイ・ブレンドの化学構造解析
1 はじめに
2 AFM-IRの原理と装置概要
3 ポリマーアロイ・ブレンドの分析例
3.1 ポリスチレン(PS)/ポリメチルメタクリレート(PMMA)
3.2 ポリエチルメタクリレート(PEMA)/ポリメチルメタクリレート(PMMA)
3.3 ハイインパクトポリプロピレン(HIPP)
3.4 ポリカプロラクトン(PCL)/ポリエチレングリコール(PEG)
4 まとめ
第4章 ナノ触診AFMによるポリマーアロイの力学物性評価
1 はじめに
2 ポリマーアロイにおける相分離構造制御
3 ナノ触診AFMによる反応誘起型ポリマーアロイの物性解析
3.1 試料と引張物性
3.2 未伸長試料の弾性率マップ
3.3 伸長試料の弾性率マップ
3.4 仲立ち効果
4 まとめ
【第VII編 実用化/用途事例】
第1章 ポリマーアロイの用途事例
1 はじめに
2 高分子材料の非相溶性について
3 PE/PP系ポリマーアロイの物性改質効果について
4 PET/PE系ポリマーアロイの物性改質効果について
5 PLA/PA12系ポリマーアロイの物性改質効果について
6 おわりに
第2章 PBT樹脂に於ける複合化技術及びその実用化事例
1 諸言
2 本論
2.1 エラストマー添加による耐衝撃性付与
2.2 ポリマーアロイによる各種機能性付与
2.2.1 PBT/PCアロイ
2.2.2 PBT/PETアロイ
2.2.3 PBT/スチレン系樹脂アロイ
2.3 ポリマー型臭素系難燃剤による難燃性付与
3 総括
第3章 ポリマーアロイの実例
1 はじめに
2 リアクティブプロセッシングによるナノ構造制御
3 スピノーダル分解によるナノ構造制御
4 “ナノアロイ”の今後の展望
第4章 ポリマーアロイ・ブレンドを容易にし,新たな機能を付加する添加剤技術
1 はじめに
2 界面で働く添加剤概要
3 ポリマーのグラフト化 添加剤の製法と特徴
4 相溶化剤による軟らかいポリマーと固いポリマーのブレンド
5 プラスチックへのガラス繊維の分散
6 プラスチックへの木質繊維の分散
7 層状無機粒子(ナノクレイ)による物性向上と難燃性向上
8 プラスチックへの有機顔料などの分散
9 プラスチックの耐スリキズ性を向上させる添加剤
10 製造プロセスで働く添加剤:臭気ストリッピング
11 おわりに