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ファインケミカルシリーズ

シェールガスの開発と化学プロセス《普及版》

監:幾島 賢治
監:八木 宏

紙版

内容紹介

2013年刊「シェールガスの開発と化学プロセス」の普及版。シェールガス・シェールオイルをめぐるリグの開発状況、海洋を含めた今後の資源動向を詳述している。

目次

【資源動向と掘削・仕上げ材料編】
第1章 シェールガス・オイルとは 
1 埋蔵状態
2 新採掘技術
2.1 水平掘削
2.2 水圧破砕
2.3 IT技術の融合
3 シェールガス・オイルの現状
3.1 シェールガス
3.2 シェールオイル
4 シェールガス・オイルの輝ける未来

第2章 非在来型天然ガスの資源動向 
1 非在来型天然ガスとは何か、その可能性は? 賦存環境
2 どういった経緯で登場したのか?
3 技術的回収可能資源量の増加
4 環境への影響
5 非在来型が天然ガスの主役になるか?
6 試堀試験始まるメタンハイドレート
6.1 「燃える氷」メタンハイドレート
6.2 活発化するメタンハイドレート研究
6.3 メタンハイドレートの資源量
6.4 メタンハイドレートの生産手順
6.5 第1回メタンハイドレート海洋産出試験の概要

第3章 石油、天然ガス、石炭、オイルサンド 
1 石油
2 天然ガス
3 石炭
4 オイルサンド

第4章 ウエットシェールガスの開発 
1 はじめに
2 ウエットガス田の出現
3 ウエットシェールガスリグの収益性
4 おわりに

第5章 海洋油ガス田開発プラットフォームとその関連システムの概略 
1 はじめに
2 海底油田開発のシステムの概要
2.1 開発の流れ
2.2 プラットフォームの種類
3 海底パイプライン
4 サブシープロダクションシステムの概要
5 サブシープロセス装置(Subsea Processing Unit)
5.1 サブシーセパレーター
5.2 サブシーブースター
5.3 サブシーマニフォールド
5.4 サブシーコントロールモジュール(SCM)
6 ライザーシステム
7 パイプラインインストレーション
8 まとめ

第6章 シェールの掘削・仕上げ・生産技術および材料 
1 シェール掘削の概略
2 シェール掘削
3 シェールガス・オイル仕上げ・生産
4 シェールガス・オイル掘削・仕上げ・生産に必要な化学製品の概要

第7章 シェールガス掘削用途で注目されるポリグリコール酸樹脂
1 はじめに
2 ポリグリコール酸(PGA)とは
3 シェールガスとは
4 シェールガスで注目される生分解性樹脂
5 シェールガス掘削分野でのKuredux®の適用
5.1 背景
5.2 PGAのLCMとしての性能
5.3 その他のシェールガス掘削用途
6 まとめ

第8章 掘削用化学品 
1 はじめに
2 圧入水(フラクチャリング流体)
2.1 砂(プロパント)
2.2 粘度調整剤
2.3 殺生物剤
2.4 摩擦低減剤
2.5 スケール付着防止剤
2.6 酸化防止剤
2.7 酸性物質
2.8 界面活性剤
2.9 土壌安定化剤
2.10 消泡剤
2.11 加重剤
3 掘削用化学品の規制
3.1 規制の概要
3.2 州政府の規制
3.2.1 テキサス州
3.2.2 ニューヨーク州
3.2.3 その他の州
3.3 連邦政府

【化学反応編】
第9章 シェールガスを原料としたC1、C2、C3ケミカル 
1 シェールガスの組成と特徴
2 シェールガスによるC1化学への展開
3 エタン、プロパン利用による化学品への展開
3.1 シェールガスからのエチレン生産の可能性
3.1.1 最大エチレン生産可能量
3.1.2 最大プロピレン生産可能量
3.2 北米エチレン生産能力増強計画
3.3 エチレンを出発物質とする化学品
3.4 エチレンからプロピレンの製造
3.5 プロピレンを出発物質とする化学物質
3.6 1-ブテンからのブタジエンの製造
4 日本型石油化学コンプレックスの課題
4.1 日本の石油化学ビジネス状況
4.2 シェールガス、NGLを利用した石油化学コンプレックスオプション
5 まとめ

第10章 合成ガス製造プロセス 
1 必要合成ガスH2/CO比
2 合成ガス製造プロセス
2.1 スチームリフォーミング
2.2 CO2リフォーミング
2.3 2段リフォーミング
2.4 オートサーマルリフォーミング
2.5 直接接触部分酸化反応法(DCPOX)
3 合成ガスクエンチャー
4 H2/CO比の調整

第11章 シェールガスのガス化技術 
1 はじめに
2 水蒸気改質
2.1 天然ガスの脱硫
2.2 予備改質
2.3 一次改質
2.4 二次改質
3 最近の水蒸気改質プロセス
3.1 大型装置
3.2 SMR (スチームリフォーミング)とATR (オートサーマルリフォーミング)の組み合わせ
3.3 改良触媒の開発
4 ドライリフォーミング
5 直接接触部分酸化法 (D-CPOX: Direct Catalytic Partial Oxidation)
6 マイクロリアクター
7 おわりに

第12章 GTL技術 -天然ガス・シェールガスからのクリーン液体燃料製造技術-
1 はじめに
2 GTL技術とは
2.1 合成ガス製造工程
2.1.1 合成ガス製造の基本反応
2.1.2 合成ガス製造プロセス
2.1.3 GTLにおける合成ガスの水素/一酸化炭素比
2.2 FT合成工程
2.3 アップグレーディング工程
2.4 GTL製品油の特徴
3 GTLプロセスに用いられる新しい技術
3.1 合成ガス製造におけるスチーム/CO2リフォーミング技術
3.2 合成ガス製造における直接接触部分酸化技術
3.3 マイクロチャンネルリアクター技術
4 世界の主要GTL技術とプロジェクト
4.1 主要GTL技術

第13章 メタンの酸化カップリングによるC2炭化水素合成
1 はじめに
2 触媒を用いたメタン酸化によるC2合成
3 膜を用いたメタン酸化によるC2合成
4 プラズマなどを用いたメタン転換によるC2合成

第14章 メタンからのメタノール合成 
1 はじめに
2 化学反応概要
2.1 天然ガスの脱硫
2.2 天然ガス(メタン)改質反応
2.3 メタノール合成反応
2.4 触媒毒と活性劣化
3 プロセス概要
3.1 合成ガス製造
3.1.1 水蒸気改質反応
3.1.2 部分酸化反応
3.1.3 自己熱型反応
3.2 メタノール合成
3.2.1 断熱型反応器(クエンチ型反応器)
3.2.2 等温型反応器
3.2.3 二重管型反応器(Mitsubishi“SUPERCONVERTER”)
3.2.4 ラジアルフロー型反応器(MRF-Z®)
3.2.5 2段反応器や多段反応器
3.3 蒸留・精製
4 プロセスライセンサー
5 おわりに

第15章 メタンからメタノールの直接合成 
1 はじめに
2 メタン改質の熱力学的な考察
2.1 メタンからメタノール直接合成の位置づけ
2.2 電子反応を利用したメタンの低温改質
2.3 再生可能エネルギーとエネルギーキャリア
3 非平衡プラズマによるメタン改質
3.1 誘電体バリア放電
3.2 実験装置・方法
3.3 反応温度とメタノール選択率
3.4 液相における二次反応
3.5 メタン転換率とメタノール選択率
4 おわりに

第16章 ジメチルエーテル(DME)の合成
1 DMEとは
2 DMEの用途
3 JFEのスラリー床DME直接合成プロセス
3.1 DME合成反応の特徴
3.2 JFEスラリー床反応器
4 JFE直接合成技術の開発経緯
4.1 5トン/日大型ベンチプラント運転研究
4.2 100トン/日実証プラント運転研究
4.2.1 運転研究計画
5 おわりに

第17章 メタノールからオレフィン(MTO、 MTP)の合成 
1 はじめに
2 MTP プロセス
2.1 メタノールからプロピレン
2.2 LurgiのMTPプロセス
2.3 LurgiのMTP 触媒
2.4 MTP プロセスの工業化実績
2.5 DTPプロセス
2.6 FMTPプロセス
3 MTO プロセス
3.1 メタノールからエチレン、 プロピレンの合成
3.2 DMTO-IIプロセス
3.3 S-MTOプロセス
3.4 MTO プロセス
3.5 MTO/OCP (C4、C5留分分解プロセス)プロセス
3.6 MTOプロセスの実績
3.7 UOP 、 MTO プロセスの商業化
3.8 計画中のMTOプラント
4 おわりに

第18章 エタンの直接利用技術 
1 シェールガス中のエタン
2 エタン分離
3 エタンクラッカー
4 エタンの酸化脱水素によるエチレンの合成
5 エタンから酢酸の合成
6 エタンからプロピレンの合成
7 エタンの酸化によるエチレンとCOの合成
8 エタンとCO2からエチレンとCOの合成
9 エタンの脱水素による芳香族の合成
10 エタンとベンゼンからスチレンの直接合成
11 エタンから酢酸ビニルの合成
12 おわりに

第19章 プロピレンの合成技術 
1 はじめに
2 プロピレン製造プロセス
3 接触法ナフサのスチームクラッキング
3.1 ACO プロセス
3.2 NEDOプロジェクト
4 低級オレフィンの接触分解によるプロピレンの製造
4.1 低級オレフィンの接触分解プロセス
4.2 オメガプロセス
4.3 Super flex
5 流動床接触分解プロセス
5.1 FCCプロセス
5.2 PetroFCCTM
5.3 HS-FCC
5.4 DCC (Deep Catalytic Cracking)
5.5 他の開発プロセス
6 プロパンの脱水素
7 メタセシス
8 MTP 、 MTOプロセス
9 C2原料からプロピレン
9.1 エチレンとメタノールからプロピレン
9.2 エチレンからプロピレンの合成
9.3 エタンからプロピレン(E-Flexプロセス)
9.4 エタノールからプロピレン
10 メタンからプロピレンの合成
10.1 合成ルート
10.2 メタンの二量化とメタセシス反応によるプロピレン合成
10.3 ハロゲン化メタンからプロピレンの合成
11 おわりに

第20章 ブテンとエチレンからのプロピレン製造 OCT 
1 はじめに
2 シェールガス革命におけるOCTプロセスの有用性
2.1 シェールガス革命がプロピレン生産に及ぼす影響
2.2 オンパーパスプロピレンプロセス
3 オレフィンコンバージョンテクノロジー(OCT)
3.1 開発経緯
3.2 メタセシス反応
3.3 プロセススキーム
4 付帯プロセス
4.1 付帯プロセスの特徴
4.2 エチレン二量化プロセス (Dimer Technology)
4.3 触媒蒸留脱イソブテン塔 (CD-DeIB®)
4.4 骨格異性化プロセス (CDIsis®)
4.5 選択水添ユニット (SHU)
4.6 C5留分OCT (C5 OCT)
5 コンプレックスへの適用
5.1 ガス原料スチームクラッカー
5.2 液原料スチームクラッカー
5.3 FCCプラント
6 おわりに

第21章 ブタジエンの合成技術 
1 はじめに
2 ブタジエンの需給バランス
3 ブタジエンの用途
4 ブタジエン製法の歴史
4.1 アセチレン法
4.2 Lebedev法
4.3 エタノールとアセトアルデヒドからブタジエンの合成
4.4 Reppe法
4.5 脱水素プロセス
5 ブタジエンの製法
5.1 ナフサの水蒸気改質
5.2 抽出法
5.3 ブテンの酸化脱水素
5.4 開発中のプロセス
6 最近の動向
7 おわりに

第22章 LPGから芳香族の合成 
1 従来の芳香族の製造技術
1.1 改質反応
1.2 ナフサのスチームクラッキング
2 今後の芳香族原料
3 軽質オレフィンからの芳香族の製造
4 パラフィンからの芳香族の合成
4.1 芳香族の製造ルート
4.2 Aromax プロセス
4.3 LPGから芳香族
4.3.1 Cyclarプロセス
4.3.2 Z-Formerプロセス
4.3.3 Aroformerプロセス
4.4 各プロセスのまとめ
5 メタノールから芳香族 (MTG プロセス)
6 おわりに

第23章 光触媒によるメタンの化学変換 
1 はじめに
2 酸化ガリウム光触媒による非酸化的メタンカップリング反応
3 酸化ガリウム光触媒による二酸化炭素改質反応
4 貴金属を添加した半導体光触媒によるメタン水蒸気改質反応
5 おわりに

第24章 メタン資化細菌によるメタン化学変換  
1 メタン資化細菌によるメタンの活性化
1.1 メタン資化細菌が持つメタン酸化酵素
1.2 メタンモノオキシゲナーゼについて
1.3 可溶性メタンモノオキシゲナーゼ
1.4 膜結合型メタンモノオキシゲナーゼ
1.5 メタン資化細菌を用いたメタノール生産
1.6 メタノールデヒドロゲナーゼの阻害によるメタノールの蓄積
1.7 アンモニア酸化細菌を用いたメタノール生産
1.8 メタノールの生産プロセスの効率化
2 嫌気的メタン酸化細菌がもつメタン酸化酵素
2.1 嫌気的メタン酸化古細菌がもつメタン酸化酵素

ISBN:9784781314570
出版社:シーエムシー出版
判型:B5
ページ数:260ページ
定価:4700円(本体)
発行年月日:2020年05月
発売日:2020年05月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:THFP