読み直し文学講座 Ⅳ
志賀直哉の短編小説を読み直す
「小説の神様」が仕組んだ「神話」と「歴史」のトリック
著:島村 輝
紙版
内容紹介
「小説の神様」とも言われる志賀直哉の4篇の短編小説。一見現実批判とは縁遠いように思われる志賀作品だが、神話や民俗的伝承に根差した、根源的な社会批判を読みとることができる。そうした小説作法のエッセンスを味わう。
目次
第Ⅰ章 『小僧の神様』—神話や民俗的伝承に根差した、根源的な社会批判
第Ⅱ章『城の崎にて』—神話から湧き上がる、原初の世界の死生観
第Ⅲ章『焚火』—霊的存在や神が紡ぎ出す、自然と人間との神秘的融合
第Ⅳ章『真鶴』—和歌と歴史を媒介にした、心境小説 /社会小説