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心の専門家養成講座

司法心理臨床実践

心の専門家養成講座⑩

編:河野 荘子

紙版

内容紹介

様々な形で心の専門家の前に現れる非行少年や犯罪者。
警察、少年鑑別所、家庭裁判所、刑務所など特殊な場所での出会い。
知っておくべき理論や事例理解の枠組みの解説と、
第一線で活躍する専門家たちの渾身の筆致によりその壮絶な現場に迫る。

 

【著者一覧】(五十音順,*編者)

太田直道(おおた なおみち)
福岡家庭裁判所(執筆時)
担当:第II部第4章

河合直樹(かわい なおき)
岐阜県中央子ども相談センター
担当:第II部第2章

小板清文(こいた きよふみ)
前徳島文理大学人間生活学部教授
担当:第II部第3章

河野荘子(こうの しょうこ)*
名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授
担当:第I部第1章

木下寛法(きのした ひろのり)
東京拘置所(執筆時)
担当:第II部第7章

坂野剛崇(さかの よしたか)
大阪経済大学人間科学部教授
担当:第I部第4章

佐橋恵美子(さはし えみこ)
愛知県警察本部警務部(執筆時)
担当:第II部第1章

長尾和哉(ながお かずや)
名古屋保護観察所
担当:第II部第6章

野邑健二(のむら けんじ)
名古屋大学心の発達支援研究実践センター特任教授
担当:第I部第3章

星あづさ(ほし あづさ)
愛知教育大学教育科学系講師
担当:第II部第5章

山脇望美(やまわき のぞみ)
人間環境大学心理学部講師
担当:第I部第2章

?村雅世(よしむら まさよ)
府中刑務所(執筆時)
担当:第I部第5章

【監修者】
森田美弥子(もりた みやこ)
中部大学人文学部教授,名古屋大学名誉教授

松本真理子(まつもと まりこ)
名古屋大学名誉教授

金井篤子(かない あつこ)
名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授

目次

第I部 司法心理臨床を支える理論

1 非行臨床における今日的問題―情報化社会における非行―
はじめに
インターネット上のトラブルはなぜ起こるのか
インターネット利用犯罪の現状と対応―特に福祉犯罪被害について―
福祉犯罪被害者への支援
おわりに

2 攻撃行動と内的性質
はじめに
攻撃行動のとらえかた
一過性的攻撃行動
持続的攻撃行動
受動的攻撃行動
能動的攻撃行動
おわりに

3 発達障害と非行
発達障害と素行症
非行における発達障害
発達障害のある非行ケースへの支援

4 虐待と非行
はじめに
児童虐待
非行と被虐待体験
おわりに

5 施設に収容されることの意味―少年鑑別所の持つ「場の力」を巡って―
少年鑑別所について
少年鑑別所での生活
少年鑑別所での少年たち

第II部 司法心理臨床の実際

1 警察における心理臨床
警察組織の特徴
警察における被害者支援
少年警察領域の心理支援について考えること
警察組織で働くということ

2 児童自立支援施設における心理臨床
児童自立支援施設とは
児童自立支援施設に入所する子どもたち
児童自立支援施設における心理臨床
児童自立支援施設における心理臨床の実際

3 少年鑑別所における心理臨床
少年鑑別所の心理技官という仕事
非行少年との面接
いろいろなケースを経験する心理技官
おわりに

4 家庭裁判所における心理臨床
はじめに
ダブル・ロールについて
少年調査時の逆転移感情について
保護者調査について
関係機関との連携について
おわりに

5 刑務所における心理臨床
はじめに
「犯罪者」と接するということ
刑務所での心理技官の業務
受刑者は怖くないのか?
海千山千の受刑者たち
「チーム刑務所」を支える人たち
「チーム刑務所」からの「チーム司法・犯罪」
おわりに

6 保護観察所における心理臨床
心理的な距離感
基本的な姿勢
心理療法の可能性
おわりに

7 矯正領域における効果検証の現場
効果検証とは何か
効果的な処遇を行うための基礎的な理論―RNR原則―
効果検証はどのように行われるのか
学術研究と効果検証との違い
効果検証結果の活用―性犯罪再犯防止指導に係る効果検証を例に―
現場施設で実務に当たっていた者が効果検証業務を行う意義
制約を知ること
おわりに

著者略歴

編:河野 荘子
名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授

ISBN:9784779517303
出版社:ナカニシヤ出版
判型:B5
ページ数:168ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2023年05月
発売日:2023年05月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LA