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要説パーソナリティ心理学

性格理解への扉

編:鈴木 公啓

紙版

内容紹介

パーソナリティ心理学の歴史や概念を確認し、理論をまとめ、遺伝と発達の影響、対人関係や病理、測定法など、幅広い領域、テーマからその性質や特徴を解説する。人の心や行動を理解するための扉を開こう。

 

●著者紹介
鈴木公啓(すずき・ともひろ)【編者】
東京未来大学こども心理学部准教授
担当:序章,コラム1

谷 伊織(たに・いおり)
愛知学院大学心理学部准教授
担当:第1章

原島雅之(はらしま・まさゆき)
愛国学園大学人間文化学部准教授
担当:第2章

川本哲也(かわもと・てつや)
慶應義塾大学文学部助教
担当:第3章

酒井 厚(さかい・あつし)
東京都立大学人文社会学部教授
担当:第4章

中川 威(なかがわ・たけし)
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター主任研究員
担当:第5章,コラム5

古村健太郎(こむら・けんたろう)
弘前大学人文社会科学部准教授
担当:第6章

金政祐司(かねまさ・ゆうじ)
追手門学院大学心理学部教授
担当:第7章,コラム7

矢澤美香子(やざわ・みかこ)
武蔵野大学人間科学部教授
担当:第8章

稲垣 勉(いながき・つとむ)
京都外国語大学共通教育機構准教授
担当:第9章

福田哲也(ふくだ・てつや)
流通科学大学人間社会学部講師
担当:第10章

荒川 歩(あらかわ・あゆむ)
武蔵野美術大学造形構想学部教授
担当:第11章

友野隆成(ともの・たかなり)
宮城学院女子大学学芸学部教授
担当:第12章,コラム10

大久保智生(おおくぼ・ともお)
香川大学教育学部准教授
担当:第13章

山田幸恵(やまだ・さちえ)
東海大学文化社会学部教授
担当:第14章,コラム11

小島弥生(こじま・やよい)
北陸大学国際コミュニケーション学部教授
担当:第15章

坪田祐基(つぼた・ゆうき)
愛知淑徳大学健康医療科学部准教授
担当:コラム2

敷島千鶴(しきしま・ちづる)
帝京大学文学部教授
担当:コラム3

梅﨑高行(うめざき・たかゆき)
甲南女子大学人間科学部教授
担当:コラム4

髙坂康雅(こうさか・やすまさ)
和光大学現代人間学部教授
担当:コラム6

澄川采加(すみがわ・あやか)
福岡県公立小学校教諭
担当:コラム8

加藤樹里(かとう・じゅり)
金沢工業大学情報フロンティア学部講師
担当:コラム9

目次

序 章 概念および従来の諸理論
0.パーソナリティ〈性格〉を理解する?
1.パーソナリティとは
2.従来の諸理論
3.まとめ

第1章 近年の主要な諸理論―ビッグファイブとその周辺,パーソナルコンストラクト
0.パーソナリティを表すさまざまな言葉
1.ビッグファイブ
2.ビッグファイブ以外の辞書的研究に基づくモデルとビッグファイブの発展形
3.ビッグファイブ以外の質問紙研究に基づくモデル
4.ケリーのパーソナル・コンストラクト理論
5.まとめ

第2章 相互作用論
0.「変わってる」は「普通?」
1.「人」と「状況」をめぐる問題
2.相互作用論的アプローチ
3.おわりに

第3章 遺伝
0.1人1人のパーソナリティの違いはなぜ生じるか?
1.パーソナリティの遺伝と環境
2.パーソナリティと分子遺伝学
3.パーソナリティの個人差を生み出す遺伝と環境の相互作用
4.パーソナリティにおける遺伝的多様性
5.まとめ

第4章 発達(青年期まで)
0.個性の違い
1.気質の種類
2.気質とパーソナリティの発達
3.パーソナリティの発達と適応
4.まとめ

第5章 発達(成人期以降)
0.パーソナリティの変化に関する問い
1.変化を調べる
2.パーソナリティの変化を調べる
3.パーソナリティをコントロールする 
4.おわりに

第6章 友人関係・恋愛関係
0.対人関係は人それぞれ
1.人と人との結びつき
2.ビッグファイブと友人関係や恋愛関係
3.接近・回避動機づけと友人関係や恋愛関係
4.「キャラ」としてコミュニケーションに用いられるパーソナリティ
5.おわりに

第7章 対人関係(家族)
0.家族とは
1.家族になる―結婚
2.夫婦関係を営む―より良い関係の構築
3.子育てをする―次世代への橋架け
4.夫婦関係が終わる―離婚
5.まとめ 

第8章 対人関係(組織内)
0.「組織」を織りなすパーソナリティ
1.組織における対人関係と適応
2.組織内コミュニケーションと対人関係の構造 
3.組織内の対人関係とポジティブな心理要因
4.まとめ

第9章 潜在的認知
0.自分と他人の見え方の違い
1.これまでの測定法の成果と課題
2.潜在的測定法によるパーソナリティの測定 
3.顕在的測度と潜在的測度の予測する対象
4.おわりに

第10章 自己意識的感情
0.社会的な場面で感じるさまざまな感情
1.自己意識的感情とは
2.パーソナリティ特性としての自己意識的感情
3.自己意識的感情の表出と他者からのパーソナリティ評価
4.自己意識的感情とパーソナリティの検討の際の留意点
5.まとめ 

第11章 感情
0.感情とパーソナリティの関係 
1.感情とは何か
2.感情に関する個人差
3.パーソナリティと感情の関係
4.まとめ

第12章 健康
0.「病は気から」
1.不適応的なパーソナリティ
2.適応的なパーソナリティ
3.パーソナリティの両面性と多次元性
4.まとめ

第13章 犯罪・非行
0.犯罪・非行はパーソナリティで理解できる?
1.犯罪・非行とは
2.犯罪・非行へのアプローチ
3.犯罪・非行とパーソナリティ心理学の関係

第14章 病理
0.パーソナリティか? 病いか?
1.パーソナリティの病理に関する研究
2.パーソナリティの正常と異常
3.パーソナリティの病理の諸側面
4.パーソナリティの病理とその背景 
5.まとめ

第15章 測定―質問紙法・面接法・観察法・投影法
0.パーソナリティを測るとは
1.質問紙法
2.投 影 法
3.パーソナリティの測定における信頼性と妥当性
4.面接法
5.観察法
6.おわりに


コラム
1 パーソナリティ心理学の研究によく出てくる統計用語
2 完全主義は適応的か不適応的か―成功・失敗への選択的注意バイアスを通して 
3 自尊心とパーソナリティの切っても切れない関係 
4 パーソナリティと動機づけ
5 同一人物を追跡する縦断研究の歴史
6 恋人を欲しいと思わない若者たち
7 アタッチメント形成を促進させる生得的なシステム
8 潜在的シャイネスの変容可能性の検討
9 パーソナリティとしての価値観によって感動が決まる
10 新型コロナウイルス禍と曖昧さ耐性
11 パーソナリティ障害の心理療法

著者略歴

編:鈴木 公啓
1999年 広島大学教育学部卒業
2008年 東洋大学大学院博士後期課程修了 博士(社会学)
現在  東京未来大学こども心理学部准教授
主著に,
鈴木公啓(2015).体型印象管理予期と他者の新密度および性別─痩身を望む若年女性において─ 実験社会心理学研究,55 , 50 - 59 .
鈴木公啓(2015).体型印象管理予期と痩身願望の関連における調整要因─痩身評価の有無と現実の体型─ 対人社会心理学研究,15 ,7 - 15 .
鈴木公啓(2014).新しいシルエット図による若年女性のボディイメージと身体意識の関連についての再検討 社会心理学研究,30 , 45 -56.
鈴木公啓( 2013).過度なダイエット 日本パーソナリティ心理学会(編)パーソナリティ心理学ハンドブック(第15章3 節 pp. 114 - 120 )福村出版 他

ISBN:9784779517150
出版社:ナカニシヤ出版
判型:B5
ページ数:232ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JMA