巻頭言
第1章 アメリカでの学校心理学と日本の実情
1.学校心理学とは何か
2.スクールサイコロジスト不在の日本での学校心理学の専門家
3.日本の就学指導率と世界一低い教師の授業効力感
4.アメリカのスクールサイコロジストに求められる資格要件と役割
5.アメリカでのスクールカウンセラーの資格要件と役割
6.日米のスクールカウンセラーの役割と教育システムの違い
7.日本の特別支援教育の資格要件
8.アメリカでの就学指導システム
9.日本の就学指導システムの実情
10.日本の学校での特別支援教育の質的な問題
11.日本の教育臨床での学校心理学
第2章 日本の教育臨床の課題となった不登校と特別支援教育
1.子供の数は過去最少,不登校は過去最多
2.小学校での急増と不登校の長期化
3.少子化の背景にある出産年齢の上昇
4.妊婦の高齢化と発達障害出現率の上昇
5.児童生徒数の減少と特別支援教育ニーズの増加
6.小学校と中学校で落差のある特別支援教育体制
7.文科省がとらえる不登校の原因
8.教育機会確保法と不登校という学校評価のバロメータ
第3章 いじめ自殺事件の増加と追い詰められる教師たち
1.不登校の増加といじめ自殺の増加 2011 年大津市中学2 年男子の場合
2.いじめ判断の難しさ
3.いじめ防止対策推進法の制定
4.いじめ防止対策推進法のその後 2018 年名古屋市中学2年女子の場合
5.子供ファーストを妨げる学校組織の責任とプライド
6.2021年旭川市中学2年女子の場合
7.いじめ報道と1995 年のスクールカウンセラー創設
8.スクールカウンセラーの導入と「空白の10 年間
9.支援職の導入はいじめ・不登校を抑止できたのか
10.生徒指導主事の創設と学校カウンセリングの蛇行
11.学校カウンセラーとして誕生した生徒指導主事の軌跡
12.日米の子供支援システムの違いと課題
第4章 集団社会化療法の理論
1.集団社会化療法の誕生と背景理論
2.集団社会化療法の基本理論
第5章 集団社会化療法の実践
1.集団療法での開発的活用
2.集団療法での問題解決的活用
3.個別療法の活用
第6章 適応指導教室から学校復帰を促進する支援モデルと別室登校法
1.学校臨床との出会い
2.適応指導教室から学校復帰を促す支援モデル
3.別室登校から学級復帰を促す支援モデル
4.別室登校支援モデルの検証と新しい課題
第7章 別室登校法と支援者支援のフォーミュレーション
1.別室登校に対するチーム支援のプロセスモデル
2.チーム支援の機能分析
第8章 別室登校法での集団社会化とうつ状態からの回復
1.校内支援室の開設と不登校に陥った生徒たち
2.支援開始時のアセスメントと支援方針の策定
3.支援チーム形成と校内支援室での活動
4.生徒支援と生徒たちの変容
5.チームマネジメントと支援体制の変容
6.支援室での集団社会化の達成と混乱
7.それぞれの進路選択と教室への復帰
8.別室登校の成否を決めるもの
引用文献
索 引
おわりに
付 録