「らしさ」を育てるシュタイナー教育とモンテッソーリ教育
発達支援へのチャレンジ
著:衛藤 吉則
内容紹介
発達に課題のある児童への教育に、シュタイナー教育/モンテッソーリ教育の論理と手法はどのように活かせるのか。
哲学教授にして自ら児童教育に携わる著者による、現場から得られた貴重な実践報告が、新たな教育の可能性を開く。
●著者紹介
衛藤吉則(えとう・よしのり)
1961 年 福岡県生まれ。
広島大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。
現 在 広島大学大学院文学研究科教授(教育学博士)。
著 書 『シュタイナー教育思想の再構築──その学問としての妥当性を問う』(ナカニシヤ出版,2018 年),『西晋一郎の思想──広島から「平和・和解」を問う』(広島大学出版会,2017 年),『松本清張にみるノンフィクションとフィクションのはざま──「哲学館事件」(『小説東京帝国大学』)を読み解く』(御茶の水書房,2015 年),『教育と倫理』〈人間論の21 世紀的課題6〉〔共著〕(ナカニシヤ出版,2008 年),『教育』〈岩波応用倫理学講義6〉〔共著〕(岩波書店,2005年),『仙厓』〔共著〕(西日本新聞社,1998 年),他。
目次
はじめに
Ⅰ 実践編
第1章 発達に課題がある児童をめぐる問題状況とシュタイナーハウス・モモの基本方針
一 発達に課題がある児童をめぐる問題状況
二 「らしさ」の喪失
三 「らしさ」を発揮する心の構造
四 「モモ」が実践の核に置いたもの
五 保護者の声
六 発達に課題をもつ不登校児の受け入れについて
第2章 シュタイナー教育に基づく実践
一 体験活動としてのエポック授業
二 体験活動としての養蜂
三 体験活動としての自然農業
四 学習活動――文字が書けない子どものための教育実践
五 その他の活動
六 教師自身の自己教育の意義
第3章 モンテッソーリ教育に基づく実践
一 モンテッソーリ教育との出会い
二 モンテッソーリ障害児教育との出会い
三 福岡でのモンテッソーリ教育の出会い
四 モンテッソーリ教育の実践
Ⅱ 理論編
第1章 シュタイナー教育を読み解くためのパラダイム
一 「垂直軸」的な知の成立と「術」の起源
二 議論の前提としての特殊――普遍関係
三 「垂直軸の思考」をもつ思想家とその特徴
四 自然科学による「垂直軸の思考」への接近
五 「教育術」という新たなる科学・学問論の可能性
六 おわりに
第2章 シュタイナー教育思想とモンテッソーリ教育思想をつなぐ神智学
一 モンテッソーリとシュタイナーをつなぐ神智学
二 モンテッソーリ教育思想と神智学に共通するパラダイム
三 神智学のパラダイムに照らしたモンテッソーリ教育思想
四 モンテッソーリ教育思想理解のための視座と展望
おわりに
付録 シュタイナー教育思想とモンテッソーリ教育思想をつなぐ神智学(英語版)
A Theosophical Paradigm in Montessori Educational Thought: A Point of Contact with Steiner
Educational Thought
ISBN:9784779516511
。出版社:ナカニシヤ出版
。判型:A5
。ページ数:224ページ
。定価:3000円(本体)
。発行年月日:2022年03月
。発売日:2022年03月29日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNS。