トライアスロンの哲学
鉄人たちの考えごと
著:ラファエル・ヴェルシェール
訳:加藤 洋介
内容紹介
なぜこの三種の競技が選ばれたのか? なぜこんな苦しいスポーツにハマるのか?
自らもトライアスリートである哲学者が、「鉄人レース」の本質を哲学・心理学・社会学など多角的な視点から解き明かし、西洋思想史の流れに位置づける。ユニークかつ真剣な新しい哲学の名著。
●著者紹介
ラファエル・ヴェルシェール(Raphael Verchere)
1982年生まれ。2012年にジャン・ムーラン・リヨン第3大学にて博士号(哲学)を取得。教授資格保有者(アグレジェ)。現在リヨン近郊のリセ(高校)の哲学教師として勤務しつつ,哲学の視点からスポーツにアプローチする研究を続けている。
加藤洋介(かとう・ようすけ)
1971年生まれ。一橋大学言語社会研究科博士後期課程中退。訳書:ミシェル・ワルシャウスキー『イスラエル=パレスチナ 民族共生国家への挑戦』(柘植書房新社,2003 年),ダニエル・ベンサイド『新しいインターナショナリズムの胎動――帝国の戦争と地球の私有化に対抗して』〔共訳〕(柘植書房新社,2009 年)。
目次
凡例
ヴィシー、八月二七日日曜日、午前五時
1 トライアスロンの歴史
フランス、一八九八年
――「三種のスポーツ」、「一人でやり遂げられる者」、そして「何にでも手を出す者」
ハワイ、一九七七年
――「最初に完走した者を鉄人(アイアンマン)と呼ぶことにしよう」
ニース、一九八二年
――「イギリス人の散歩道」上での「アメリカ風なひと時」
2 トライアスロンの形而上学
諸元素に対抗しつつも、寄り添いながら
水から抜け出すこと
空気を切り裂くこと
地を離れること
熱烈な火を燃え上がらせること
自然の精髄
3 トライアスロンの認識論
新たなテクノロジー
ハイパー・トライアスロン
失われた身体で自分の魂を失うこと
4 トライアスロンの心理学
ISBN:9784779516412
。出版社:ナカニシヤ出版
。判型:4-6
。ページ数:280ページ
。定価:2500円(本体)
。発行年月日:2022年05月
。発売日:2022年04月30日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:SHB。