フィギュール彩
ヘンリ・アダムズとその時代
世界大戦の危機とたたかった人々の絆
著:中野 博文
紙版
内容紹介
南北戦争から第一次大戦までのアメリカ史の新たなる相貌!
連邦下院議員秘書、外交官、ジャーナリスト、
ロビイストと多彩な経歴を持つヘンリ・アダムズと、
その妻、家族、友人たちの活動を通じて、19 世紀後半から
20 世紀前半のアメリカ政治、そして国際政治の変動を照射。
政府官僚や利益団体、シンクタンクが政策の主要な政策形成者
となる20 世紀以降のアメリカ政治とは大きく異なっていた、
19 世紀特有の政治の在り方──
アダムズの邸宅の客間に集まった外国人や女性たち市民が
影響を与える政治や外交──を描き出す。
南北戦争後の人心も国土も荒廃した社会の建て直しのための
人々の奮闘の姿、また、アダムズ周辺の友人たちが、
第一次世界大戦に突入していく国際情勢に危機感を抱き、
平和の維持のために尽力する姿を描く。
目次
序章 ファースト・レディとレディ・リンゼイ
── 1939 年、イギリス国王夫妻の訪米
第1 章 クローヴァの青春
第2 章 アダムズ家の人々──平和と和解のための戦い
第3章 祖国復興の理想
第4章 首都ワシントンの社交界と政党組織(マシーン)
第5章 アダムズ夫妻にとっての日
第6章 異境への旅立ち
第7章 一九世紀末フランスから見た世界
第8章 門戸開放通牒に込められた思い
第9章 崩壊してゆく世界のなかで
第10 章 世界大戦の勃発
最終章 託された希望──エレノアとエリザベス
あとがき
主要人物の家系図