『失われた時を求めて』における父親像
赦しとエクリチュールの間に
著:星谷 美恵子
紙版
内容紹介
これまで言及されることが少なかった
『失われた時を求めて』に描かれた父親像を、
プルーストの「書き方」(エクリチュール)に隠された、
登場人物たちの
ユダヤ性、
母親と語り手の関係との対比、
「アブラハム」に喩えられた父の示す意味から
読み解く!
プルーストは否定と肯定を繰り返す蛇行した文体のなかで、
父親と語り手の関係を如何に描き、
読者に何を伝えようとしていたのか。
丁寧なテキスト読解と調査による文芸評論!
目次
【主な目次】
はじめに
序章
1 プルーストにおける父親研究の視点
2 先行研究と本書の視点
第1章 エクリチュールの二重性とユダヤ性
1 はじめに
2 プルーストの父親
3 父親とアブラハム
4 「ジグザグに曲がる道」とエクリチュール
5 スワン
6 母親 ——着替えの劇の舞台
7 マドレーヌ体験
8 むすび
第2章 父親の絶対性
1 はじめに
2 父親の「原則(principes)」
3 アブラハムの仕草
4 父親の赦し
5 母親の死
6 版画とエクリチュール
7 むすび
第3章 父と子
1 はじめに
2 「途方もない(extraordinaire)」ものとの遭遇
3 父親の死
4 「家族小説」と『フランソワ・ル・シャンピ』
5 『フランソワ・ル・シャンピ』と「私生児」
6 自由の獲得
7 むすび
終章
総括
おわりに
ISBN:9784779124808
。出版社:彩流社
。判型:A5
。ページ数:294ページ
。定価:3000円(本体)
。発行年月日:2018年05月
。発売日:2018年05月19日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB。