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マチルダ

著:メアリー・シェリー
訳:市川 純

紙版

内容紹介

『フランケンシュタイン』出版の翌年、
メアリー・シェリーが執筆したのは
父と娘の近親相姦を描いた小説だった。


娘に禁断の愛情を抱いた父、またそのような異常な愛を
引き起こし、さらには父を追い詰めてしまった娘、
その両者の激しい苦悶と悲劇が切々と綴られた本作は、
その内容からゴドウィンが原稿を預かったまま返さず、
1959年まで出版されなかった。
『フランケンシュタイン』や『最後のひとり』に次いで
読者を刺激し続けてきた、問題の多い作品の初邦訳!

さらに、シェリーが友人の娘のために執筆し、
その原稿が1997年に初めて見つかった
児童文学的短編小説『モーリス』の本邦初訳も付す。

『フランケンシュタイン』の作家の知られざる問題作!

著者略歴

著:メアリー・シェリー
Mary Wollstonecraft Godwin Shelley.
(1797-1851)
政治思想家で作家のウィリアム・ゴドウィンと
女権拡張論者で作家であるメアリー・ウルストンクラフト
の間にロンドンで生まれる。
急進的思想を持ってゴドウィンの思想に共鳴した
ロマン主義詩人パーシー・ビッシュ・シェリーと
駆け落ちの末、結婚。
1818年に初の小説『フランケンシュタイン』を出版して
一躍有名になる。
その後、ゴシックな作品のみならず、歴史小説や
ヴィクトリア時代風の家族的なテーマを扱った小説、
さらには人物伝、旅行記など、多彩な執筆活動を行った。
そこでは西洋古典から同時代のヨーロッパ文芸にまで
至る該博な知識と、欧州様々な土地での体験が
ふんだんに発揮されている。
また、夫亡き後はその作品を整理して
詩集の編集・出版にも尽力した。
訳:市川 純
Jun Ichikawa.
いちかわ・じゅん
立教大学大学院文学研究科、
博士前期課程修了。
早稲田大学大学院教育学研究科、
博士後期課程単位取得満期退学。博士(学術 早稲田大学)。
早稲田大学教育学部助手などを経て、
現在、日本体育大学体育学部助教。
専門は十八、十九世紀英文学。ゴシック・ロマンスと
現代の表象文化との繋がりにも関心がある。
共著に『メアリー・シェリー研究――
「フランケンシュタイン」作家の全体像』
(木村晶子編、鳳書房)、『知の冒険――
イギリス・ロマン派文学を読み解く』
(共編著、音羽書房鶴見書店)など、
訳書にはクライヴ・アンガー=ハミルトン
『西洋音楽史II――バロックの音楽』
(学研パブリッシング)、
クリスティナ・ロセッティ
『不思議なおしゃべり仲間たち』(レベル)がある。

ISBN:9784779124143
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:203ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2018年01月
発売日:2018年01月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB