医療化するアメリカ
身体管理の20世紀
編著:平体 由美
編著:小野 直子
紙版
内容紹介
身体から読み解くアメリカ社会……
20世紀初頭、
社会の医療化を推進したさまざまなアクターの
活動を通し、かつては個人の自由と裁量に任されていた
健康問題が公的な意味を持ち、制度化されていく過程……。
医療から、アメリカの政治、法律、経済、人種・民族問題など
が浮かび上がる。
現在の医療・看護・公衆衛生の問題を考察する上でも、
有益で必読の書である。
目次
【目次】
はじめに
平体由美(札幌学院大学教授)
第一章 知的障害をめぐるポリティクス
――「精神薄弱者問題」と移民制限――
小野直子(富山大学准教授)
第二章 ヘンリー通りセツルメントと医療、社会、政治
――二〇世紀転換期ニューヨーク市における「訪問看護」の現場から――
松原宏之(立教大学教授)
第三章 産業看護婦による移民のアメリカ化
――安全運動と訪問看護運動との協働――
上野継義(京都産業大学教授)
第四章 農村住民の健康意識改革にむけて
――二〇世紀初頭南部の
コミュニティ・ヘルスワークとその限界――
平体由美
第五章 二〇世紀前半までのアメリカ病院制度の発展
――「公共空間」の主導権をめぐる争い――
山岸敬和(南山大学教授)
アメリカ医学史解説
小野直子
アメリカ医療史年表
文献案内
あとがき
索引