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ことばの浮世絵師

井原西鶴と日本語の世界

著:杉本 つとむ

紙版

内容紹介

西鶴の言語宇宙を社会言語学的視点から考察し、西鶴文学の本質に迫る!!
西鶴は、世界で一番偉い作家である。西欧の諸秀才も遠く及ばぬ。(太宰)
西鶴の語彙は、まさに現代語の源泉であり、近代日本語史上、貴重な生活語の宝庫であることを論証する。また芭蕉に先駆けた俳諧師として、当時の民俗的歳時記と一般的言業(ことわざ)を巧みに取り入れ、近代日本人の生活と思想、精神世界を見事に捉えた言語宇宙を確立したことを明らかにする。西鶴を社会言語学的視点で解明し、新たな研究方法を提示する著者畢生の西鶴論。

目次

Ⅰ西鶴を考察する視座   1西鶴の描いた十七世紀の人と社会  2西鶴と戯作執筆の意図  3西鶴と伊藤仁斎と遊女
Ⅱ西鶴、新文章の創始と方法   ○創作の秘訣 ○語り・咄しの文態 ○心の声と文態 ○ことばの美意識
Ⅲ西鶴とその言語宇宙   1近代語の創始者  2民俗の記録者  3言業(誓喩・俚諺・格言など)の達人
Ⅳ西鶴の心のうちを語る<掌中小説>   男地獄  白か黒か  武士の娘は  男と女の仲  紫の褌の価値 など12話
余論 江戸俗字の解読と検証 

著者略歴

著:杉本 つとむ
日本言語史研究。早稲田大学名誉教授。日本言語学会、日本近世文学会。

ISBN:9784779117589
出版社:彩流社
判型:A5
ページ数:488ページ
定価:4800円(本体)
発行年月日:2012年05月
発売日:2012年05月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ