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時代のなかの作家たち 3

トマス・ハーディ

著:パトリシャ・インガム
訳:鮎沢 乗光

紙版

内容紹介

『テス』『日陰者ジュード』が知られ、自然主義作家として今も愛読される
トマス・ハーディ。彼が生きたのは、新たな離婚法、教育の機会の広がり、
女性参政権、そして宗教への疑問が生じた時代であった。
当時の社会に共鳴する作家とその作品を読み解く。

■女性に理解を示したハーディ。でも、女心はわかっていなかった!?
■石工の家のゆりかごから、ウェストミンスター寺院での国葬級葬儀まで。
 作家ハーディの上昇志向とは?
■「ウェセックス」という地方ブランドを発信!
■建築家、地質学マニアならではの視点、描写とは?
映画化もされた『ダーヴァビル家のテス』『キャスタブリッジの町長』
などの作品で知られる偉大なる英国作家トマス・ハーディ。
その女性の描き方は当時センセーションを巻き起こした。
はたして作家の真実や作品の意図はどこにあったのか? 
あらゆる角度から、時代背景と作家の特徴を探る。
叢書「時代のなかの作家たち」第3弾!
(続刊予定:ジョージ・エリオット、チャールズ・ディケンズ、
オスカー・ワイルド、ウィルキー・コリンズ)
★本シリーズは、当時の社会状況や哲学、科学知識といった広範な
コンテクストを分かりやすく解説し、なぜ作家はそのように書いたのか、
そこにはなにが書かれているのかを鮮やかに開示。
映画化作品も網羅して、現代に至るまでの受容のあり方も追う。

目次

第一章 トマス・ハーディの生涯
第二章 社会構造
第三章 文学のコンテクスト
第四章 社会問題——ハーディの小説における階級
第五章 社会問題——女性と社会
第六章 ハーディと科学——空間、時間、進化、人類
第七章 宗教問題
第八章 ハーディを再コンテクスト化する (映画)
年表、参考文献/ウェブサイト
/映画とテレビの翻案物リスト付き

著者略歴

著:パトリシャ・インガム
オックスフォード大学セント・アンズ・コレッジ上級研究員および英文学名誉上級講師。
ヴィクトリア朝文学に関して幅広く研究、執筆を行う。著書に『ブロンテ姉妹』(彩流社、2010)。

ISBN:9784779117039
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:452ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2012年07月
発売日:2012年07月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB