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王様の圧政と乱暴に苦しめられた人々は、毎日天の神ヴィシュヌに祈りました。すると、人々の願いを聞き届けたヴィシュヌ神は、化身となって地上に生れ落ち――。神話の宝庫インドで、もっとも愛される神の化身、クリシュナの物語。やんちゃな少年から、娘たちをとりこにする美しい青年に成長したクリシュナ。山を持ち上げ傘のようにさして村を大雨と洪水から救ったり…。そしていよいよ、悪逆非道のカンサ王との対決の日を迎えます。

著：秋野癸巨矢
秋野癸巨矢：京都市生まれ。秋野不矩の長男。京都大学文学部美学美術史専攻卒業。映画、舞台の脚本家、酒造会社のコピーライターを経て、自然食雑誌の編集長となる。引退後はインド滞在の後、老子の研究で文筆業。著書に「ミクロネシアの民話」(太平出版社)、「自然食品1、2」(新泉社)

絵：秋野不矩
秋野不矩：静岡県生まれ。日本画家。「創造美術」（現・創画会）結成に参加。京都市立芸術大学名誉教授。１９６２年、インドのタゴール国際大学に招かれて客員教授を務め、その後インドに題材をとった作品も多く手がける。著書に、『バウルの歌』（筑摩書房）、絵本作品に『いっすんぼうし』『きんいろのしか』『うらしまたろう』『ちいさなたいこ』（以上、福音館書店）『かみながひめ』（ポプラ社）など。１９９９年、文化勲章受章。