風雲急を告げる幕末の京都。旅芸人の一座とはぐれ、
京の街をさまよっていた役者くずれの坂本朝太と前座の咄家・桂珍平は、
ひょんなことから新選組に入隊することになってしまった。
わけもわからず隊士となったものの、持ち前のひょうきんさで組の人気者になった二人。
人前では決して笑顔を見せない副長・土方歳三を笑わせ、
「壬生狼」と呼ばれ畏れられる新選組を変えてやると奮闘するのだが…!?
近藤勇、沖田総司らを巻き込んだ、壬生義士たちの騒動をおもしろおかしく描いた「鬼が笑う日」をはじめ、
柔道の達人・西郷四郎や明治の文豪・夏目漱石と迷コンビの交流を絶妙の筆致で織りなす、笑いあり、涙ありの痛快時代小説。