浪人になりたての桃ノ井狂介は、江戸へ向かう道中でおすねと名乗る腰元と知り合う。
天真爛漫でわがままなおすね、実は前将軍の娘、季姫であった。
尼ガ崎十万石松平家に嫁するはずだったが、夫となる当主に先立たれ、母方の里へ戻ろうとしていたのだ。
一方、尼ガ崎家臣たちは二万石の化粧料とお家の安泰のため、季姫を返したくはない。
慌てて分家から新当主を迎え、既成事実を作ってしまおうと、あの手この手で襲いかかってくる。
そんな季姫に同情したのが狂介の運のツキ。
かくして将軍姫君と素浪人、天と地ほど身分の違う二人の、恋の逃避行が始まった!
国民的人気作家・山手樹一郎の評判作を刊行する「山手樹一郎傑作選」。
第十八弾は、『姫さま初恋剣法』上下巻、二巻同時発売!!