虹のむこうには 為さん・大作さんの言葉
ハンセン病取材二十年の記録
著:小川 秀幸
紙版
内容紹介
三重テレビ放送に勤める著者が、取材でハンセン病回復者と出会ってからおよそ20年。ふたつの国立ハンセン病療養所がある長島(岡山県瀬戸内市)を舞台に、入所者の証言、島に架かる橋が果たす役割、入所者の帰郷の現状、市民によるフィールドワーク、元患者家族の人生被害、新型コロナウイルスとハンセン病の関係など、入所者の皆さんとの深い交流を通じて考察した、ハンセン病問題をめぐる〝出会いと別れ〟の記録。
三重テレビ放送のドキュメンタリー番組でナレーションをつとめた俳優・常盤貴子さんの寄稿を収録。
目次
第一章 大きな存在 ~為さん~
第二章 療養所の太陽 ~大作さん~
第三章 特別な病気だった ~ハンセン病とは~
第四章 苦難の記憶 ~収容、そして療養所の暮らし~
コラム1 入所者の言葉と気持ちに報いる(伊東郁乃さん)
第五章 橋を渡ろう ~人間回復の橋~
第六章 〝さとがえり〟 ~県主催の帰郷事業~
第七章 岡山の島へ ~療養所フィールドワーク~
コラム2 入所者との架け橋として奔走(岩脇宏二さん)
第八章 家族の〝ハンセン病〟
第九章 教訓はいかされたか ~新型コロナとハンセン病~
第十章 出かけてみませんか 資料館 ~療養所の歴史と暮らしを知る~
コラム3 物語を秘めている場所で(鑓屋翔子さん)
第十一章 遺すことば ~差別なき社会へ~
寄稿 出会うこと。知ること。 常盤貴子
ハンセン病関連年表
参考文献
番組制作記録