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挿絵叢書 茂田井武(一)

編:中村 圭子

紙版

内容紹介

童画家の作品とは思えない幻想的でエキゾチックな挿絵の数々。 茂田井武が童画で名を馳せる前に書いていた異色な作品を蒐集。

茂田井武と言えば、絵本『セロ弾きのゴーシュ』で有名な童画家である。その茂田井が青年期に書いていたのは、雑誌の挿絵であった。その多くは、童画とはまったく異なる作風なのである。

本書では、茂田井が書いた挿絵のうち、幻想的な作品とエキゾチックな作品を、小説とともに紹介する。「童画の茂田井」とはまったく異なる、「挿絵の茂田井」の世界に読者をご案内しよう。 巻頭では、『退屈画帳』から厳選した作品5点をカラーで紹介。茂田井の挿絵デビュー作である横溝正史「かいやぐら物語」や、江戸川乱歩とコラボした「猫町」など、貴重な作品を一挙掲載。

目次

巻頭カラー 「退屈画帳」茂田井武
序――浜田雄介

「かいやぐら物語」横溝正史
「血蝙蝠」渡辺啓助
「生不動」橘外男
「「滝夜叉」憑依」 髙橋鉄
「月下の亡霊」西尾正
「極東」小栗虫太郎
「髑髏笛」櫻田十九郎
「広東珍探記 骨董迷路」茂田井武
「広東珍食記 龍虎大会」茂田井武
「国際骨牌師」茂田井武
「猫町」江戸川乱歩
〈挿絵ギャラリー〉「猫島物語」林耕三
〈解説〉「茂田井武の生涯」中村圭子
〈解説〉「暗い幻聴とエキゾティシズム」末永昭二

著者略歴

編:中村 圭子
1956年生まれ。弥生美術館学芸員。おもな編著に『魔性の女挿絵集』『日本の「かわいい」図鑑』『昭和美少年手帖』『谷崎潤一郎文学の着物を見る』(いずれも河出書房新社)などがある。

ISBN:9784774406558
出版社:皓星社
判型:4-6
ページ数:300ページ
価格:3000円(本体)
発行年月日:2018年04月
発売日:2018年04月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ