シリーズ未来社会をデザインする 刊行にむけて
まえがき
第1章 人の生き方を問う地球環境学
【地球環境学×持続可能性】 (谷口真人)
1.1 地球環境問題は,なぜ,人の生き方の問題なのか
1.2 社会変容と地球環境変化
1.3 包摂と正義
1.4 人・社会・地球をつなぐ人の生き方
1.5 まとめ
第2章 環境正義の修復的アプローチとはいかなるものか
【地球環境学×植民地学】 福永真弓
2.1 脆弱なるものたちとは誰か
2.2 なぜ環境正義は修復的アプローチを必要とするのか
2.3 責任の担い手になること
2.4 おわりに
第3章 先住民地における地球環境問題と社会正義
【地球環境学×先住民学】(加藤博文)
3.1 北極圏の文化遺産が直面する危機
3.2 気候変動の先住民族社会への影響
3.3 環境正義・気候正義・先住民族
3.4 先住民族の方法論と先住知
3.5 研究への先住民族の参画
3.6 先住地における社会正義の実現
第4章 環境・人権ガバナンスの逆機能としての「被害の不可視化」 ―オルタナティブとしての生産・消費をめぐる社会関係のローカル化
【地球環境学×環境社会学】 (笹岡正俊)
4.1 なぜ被害の不可視化を問題にするのか
4.2 自主規制型の環境・人権ガバナンスの制度化・主流化
4.3 紙をめぐる自主規制ガバナンスの形成
4.4 土地紛争と植林事業がもたらす被害
4.5 被害の不可視化のメカニズム
4.6 オルタナティブとしての生産・消費をめぐる社会関係のローカル化
第5章 緑の革命と社会正義・
【地球環境学×国際開発学】 (飯山みゆき)
5.1 イントロダクション
5.2 環境条件・農業技術・経済発展
5.3 緑の革命と多投入・高収量生産システムの確立
5.4 緑の革命の不均一な展開
5.5 地球沸騰化時代の社会正義と食料イノベーションの使命
第6章 気象・気候への人為的介入とELSI
【地球環境学×倫理学】 (笹岡愛美・阿部未来・橋田俊彦・山本展彰・米村幸太郎・小林知恵)
6.1 気象・気候と社会
6.2 気象・気候への人為的介入
6.3 介入にかかわるガバナンスの状況
6.4 介入をめぐる倫理的な課題
6.5 おわりに
第7章 アマゾン熱帯林の保護とグローバルサウスの人々
【地球環境学×民族学】 (池谷和信)
7.1 地球環境と社会不正義
7.2 アマゾンと熱帯林保護:国のスケール
7.3 地域住民のまなざし:村のスケール
7.4 グローバルサウスから社会正義を問う
-炭素排出量の削減・生物多様性・先住民
第8章 人類は都市の存在を地球システムに包摂できるのか―将来に不安を感じるわれわれの知恵と日常生活の実践
【地球環境学×都市農村学】 (大山修一)
8.1 不安を感じる時代
8.2 西アフリカ・サヘル地帯の“不安”
8.3 サヘルの砂漠化問題と地域住民の解決方法
8.4 砂漠化の原因と都市という存在
8.5 地球システムに都市を埋め込む
8.6 おわり:環境問題に取り組む3種の「正義」
索 引