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風よけの気候景観

暮らしを守る屋敷林・防風林

他著:岡 秀一
他著:青山 高義
他著:小川 肇

紙版

内容紹介

★人びとはどのように強風をしのぎ,屋敷林や防風林とどう関わってきたのか
人びとは長い歴史の中で安心・安全な生活確保のため,様々な風よけを考え出してきた。本書では強風環境の中で培われてきた防風・耐風のための伝統・文化などを「気候景観」と位置付け,その成り立ちを解説。屋敷林・防風林をはじめとする風よけに焦点を当て,人間と自然との関わりについてまとめた。
風よけ形成に関する歴史的背景,全国各地で見られる風よけの種類や分布,その成り立ちを解説。武蔵野台地東部における明治以降の屋敷林と宅地防風林の変遷を地形図と空中写真でたどる事例,海岸地域の伝統的防風施設や耐風構造の事例,耕地に仕立てられた防風林の事例なども。また,屋敷林・防風林の新たな存在意義について検討し,保護や保全に関しても言及する。

目次

第1章 風よけと強風
 第1節 多彩な風よけとその活用
 第2節 風よけ形成の歴史とその背景
 第3節 強風の性質

第2章 宅地・家屋を守る伝統的防風施設
 第1節 屋敷囲いの機能と伝統的防風施設の種類
 第2節 伝統的防風施設の分布と自然・社会環境

第3章 明治期以降の東京・練馬における屋敷林と宅地防風林
 第1節 空中写真から見た1947年の東京・練馬
 第2節 農村地域における屋敷林の消長
 第3節 農村地域への小規模宅地の進出・拡大
 第4節 屋敷林の防風林帯
 第5節 小規模宅地の防風対応
 第6節 防風林帯の伐採経過
 第7節 屋敷林の新たな役割

第4章 海岸集落の防風施設と耐風構造
 第1節 海岸の集落立地条件と風環境
 第2節 海岸集落の家屋の耐風構造
 第3節 海岸集落の防風垣
 第4節 その他の強風関連構造・施設

第5章 耕地の防風林
 第1節 耕地の防風施設
 第2節 日本各地の耕地防風林

第6章 風よけ景観研究の今日的意義
 第1節 風よけの役割とその終焉
 第2節 見直された屋敷林・防風林の存在意義
 第3節 屋敷林・防風林の保護および保全に向けて

ISBN:9784772232012
出版社:古今書院
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2023年06月
発売日:2023年06月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:RBP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:RPG