序 章 危機に直面する国際社会と仲介研究の意義
第1節 本書の問題意識
第2節 本書の目的とアプローチ
第3節 本書の構成
第Ⅰ部 国際関与の理論と思想
第1章 仲介の歴史と思想― 18世紀から20世紀半ばまで―
は じ め に
第1節 仲介とは何か
第2節 仲介の実践:18世紀から19世紀半ばのヨーロッパ
第3節 仲介の制度的発展:19世紀末から20世紀半ばにかけて
お わ り に
第2章 国際社会による平和のための関与―平和政策失敗の二類型―
は じ め に
第1節 教訓を踏まえた政策の多元化・重層化
第2節 奏功せぬ政策の多元化・重層化
第3節 選択肢過少パターンの再検討
お わ り に
第3章 仲介の理論的蓄積と課題―紛争の世紀における仲介の展望―
は じ め に
第1節 仲介の限界と課題
第2節 紛争管理の役割
第3節 仲介研究の課題
お わ り に
第4章 被介入主体を組み込んだ仲介の成否モデル―紛争当事者内部アクターの一体度への注目―
は じ め に
第1節 外部アクターによる介入の形態
第2節 被介入主体への注目:紛争当事者内部の一体度
第3節 内部アクターの一体度の測定方法
第4節 一体度の増加や低下のメカニズム
第5節 モデルとその説明
お わ り に
第Ⅱ部 紛争の力学と紛争への国際関与
第5章 ナゴルノ・カラバフ紛争―和平交渉停滞と紛争再燃をもたらした内部アクター間関係―
は じ め に
第1節 カラバフ紛争の関係図
第2節 民族自決と共和国自決の間で:アルメニア
第3節 内部アクターの変化と権威主義体制下の内部アクター:アゼルバイジャン
お わ り に
第6章 タジキスタン内戦―内戦構造とアクターの変化,内外アクター間の関係が与えた影響―
は じ め に
第1節 内戦前後のタジキスタン概観
第2節 外部アクター:内部アクターに及ぼす影響力とプレゼンス
第3節 和平プロセス:推移および考察
お わ り に
第7章 沿ドニエストル紛争―紛争解決を困難にする「仲介者」と「当事者」の二面性―
は じ め に
第1節 「仲介者」としての外部アクターの多様性及び多面性
第2節 当事者としての内部アクターの多様性及び多面性
お わ り に
第8章 ロシア・ウクライナ戦争―ミンスク合意とウクライナの脅威認識―
は じ め に
第1節 マイダン政変前のウクライナ軍と脅威認識
第2節 ドンバス紛争
第3節 ロシア・ウクライナ戦争
お わ り に
第9章 チェチェン紛争―和平交渉プロセスの再検討と受諾・拒否のメカニズム―
は じ め に
第1節 本章で扱う事例と分析範囲
第2節 第一次チェチェン紛争の和平交渉プロセスとその帰結
第3節 第二次チェチェン紛争の和平交渉プロセスとその帰結
第4節 モデルを通した説明と解釈
お わ り に
終 章 事例の比較理解と理論への知見
第1節 各事例の持つ意味の再検討
第2節 紛争当事者の内部アクターに着目した理解
第3節 仮説モデルの検証
第4節 理論研究へのフィードバック
あとがき