オリンピックのレガシー
著:田中 彰
内容紹介
人々とスポーツを繋げ、ファンを増やして地域を元気にするには?
当時の近鉄バファローズアワー(ABCラジオ)での会話には
野球やスポーツだけでなく世の中へ対する愛が溢れていたと思う。
出来ないと感じていても、情熱で突き進んだあの頃が懐かしい!
アキラのスポーツ愛とびわ湖愛が道を拓いたんだと思うと感無量だ。
加藤哲郎(日本プロ麻雀連盟/元近鉄バファローズ)
2022年東京五輪ローイング(ボート)競技で金メダルを獲得したニュージーランド代表。その直前合宿は日本の滋賀県琵琶湖で行われた。本書は合宿の実行委員を務めた著者による、合宿計画から実施までの1000日間のレガシーである。スポーツが地域にもたらすメリットの作り方、「ヒト・モノ・カネ・情報」の経営資源の活用、自治体・企業・組織との連携など、スポーツ以外にも応用できるノウハウが詰め込まれた一冊。
目次
第1章 「ミッション・ビジョン」と経営資源
はじめに
1 ミッション・ビジョン
2 経営資源「ヒト・モノ・カネ・情報」の概念
3 理論で考える「ミッション・ビジョン」と「経営資源」
第2章 マネジメント概念の基本
はじめに
1 再考「スポーツな人」
2 ステークホルダーの整理
3 理論で考えるステークホルダー
第3章 スポーツが持つ公共性
1 2019年ジュニア代表チームによるリハーサル
2 ジュニア合宿による私たちの国際経験
3 理論で考えるスポーツが持つ公共性
第4章 地域密着
はじめに
1 実行委員会の組織強化
2 実行委員会による練習拠点や地元事情との調整
3 理論で考える地域密着の意義
第5章 戦略の考え方―意思決定のプロセス
はじめに
1 五輪合宿モードへ
2 チーム戦略と不測の事態
3 理論から考える戦略とは何か
第6章 緊急対応の現場力―新価値の創造
はじめに
1 緊急対応と現場体制の再構築
2 「バブル」の内訳と価値創造
3 理論で考える顧客満足
第7章 おもてなしのマネジメント
はじめに
1 「おもてなし」を定義する
2 合宿を共創する
3 理論で考えるサービス商品とプロジェクト制
第8章 コミュニケーション戦略
はじめに
1 スポーツとマスメディアを取り巻く環境変化
2 実行委員会の広報PR
3 視聴率と顧客区分
第9章 リスクマネジメント
はじめに
1 新型コロナウィルスへの向き合い
2 関係者入国の体制づくり
3 理論で考えるリスクマネジメント
第10章 サービスのマネジメント
はじめに
1 ホスピタリティの洗い出し
2 私たちのおもてなし具体例
3 理論で考えるホスピタリティ
第11章 チームビルディング
はじめに
1 リーダーとの出会いと学び
2 チーム構成と各担当者の関係
3 NZ流で考えるゼネラルマネジメント
第12章 スポーツを活用した地域ブランド
はじめに
1 戦略資産の再考
2 ボートを活用した地域ブランドを作る
3 理論で考えるスポーツとブランド
第13章 スポーツツーリズムの新展望
はじめに
1 歓漕会の実施について
2 歓漕会の効果
3 参考にしたいスポーツツーリズムの事例
第14章 エフェクチュエ―ションとスポーツ
はじめに
1 予測できない近未来
2 私たちのプロジェクトと理論の融合例
第15章 五輪レガシー―次世代につなぐ
はじめに
1 事後作業および各資料の整理と共有
2 大津市ホストタウン交流推進事業
3 レガシーと夢の続き