第一部 文明としての天皇制
第一章 天皇の歴史を語り直す(前近代)――古代・中世の王権と王権思想
一 はじめに――文明・国家・王権
二 二世紀から五世紀――王権の誕生
三 六世紀から八世紀――文明開化
四 八世紀から一一世紀――文明の土着化
五 一一世紀から一四世紀――文明の爛熟
六 一四世紀から一七世紀――その後の日本社会の発展
七 比較文化史観 1
八 比較文化史観 2
第二章 王権思想史(一)――汎神論の誘惑
一 はじめに――汎神論とは何か
二 比較の中の汎神論
三 日本の王権思想と汎神論 1――仏教系
四 日本の王権思想と汎神論 2――神道系・儒教系
五 おわりに――近代日本の汎神論
第二部 近代化の中の天皇制
第三章 天皇の歴史を語り直す(近代)――維新革命と立憲君主制
一 はじめに――産業社会・政治的近代化・近代天皇制
二 思想家の時代――前史としての「天皇の復権」
三 革命家の時代――憲法制定にいたる国家構想
四 実務家の時代――憲法制定後の政治状況
五 明治憲法と天皇 1
六 明治憲法と天皇 2
第四章 王権思想史(二)――憲法学者穂積八束の国家観
一 はじめに
二 穂積憲法学の構造
三 穂積憲法学の論点
第五章 王権思想史(三)――穂積憲法学と美濃部憲法学
一 はじめに
二 比較の論点 1――国家法人説
三 比較の論点 2――主権の絶対性
四 おわりに――比較の枠組み
第六章 王権思想史(四)――憲法学者上杉慎吉の国家観
一 はじめに
二 国家を捉える三つの視点
三 国体論と日本の独自性
四 神話と歴史
五 おわりに
第三部 天皇制と憲法革命
第七章 天皇の歴史を語り直す(現代)――「日本国憲法」の誕生
一 はじめに――自由民主主義・国民主権・革命
二 「無条件降伏」から日本国憲法制定へ
三 日本国憲法の制定法理
四 国民主権の迷宮 1
五 国民主権の迷宮 2
六 象徴天皇とは何か 1
七 象徴天皇とは何か 2
第八章 王権思想史(五)――戦後の美濃部憲法学
一 はじめに
二 美濃部達吉の国民主権論
三 美濃部憲法学と日本国憲法の制定法理