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ブラック・インディアンズ

秘められた遺産

著:ウィリアム・ローレン・カッツ
訳:廣瀬 典生

紙版

内容紹介

覆い隠された存在を浮き彫りにする
「ブラック・インディアン」と呼ばれる人たちは,アメリカの歴史で重要な役割を果たしながら,その存在は忘れ去られ,覆い隠されてきた.彼らは何者だったのか?「ブラック・インディアン」とは,黒人と先住民の血を合わせ持つ人たち,また先住民の共同体のなかで運命を共にした黒人集団を指す.抵抗魂や民主・連帯精神を示しながら,豪快なユーモアの話術,人間的魅力,そして何よりも複数の言語を操る能力に裏打ちされた外交力を発揮することによって,新大陸における様々な国家・人種・民族間の橋渡し役を担い,アメリカの歴史の礎を築くことに多大な貢献を行った.本書は,そのような彼らの苦悩や活躍に光を当て,新たな歴史を彫刻している.

目次

凡  例
二十五周年記念版への前書き

序 章

第一章 私にも歴史があることをわかっていただければ
    誇り高き遺産
    西部フロンティアの神話と現実

第二章 彼らはインディアンのなかに逃げ込んだ
    アメリカ合衆国本土における最初の外国植民地
    それはコロンブスから始まった

第三章 人種のあいだに溝をどんなに深く掘っても掘りすぎることはない
    奴隷制と抵抗の広がり
    逃亡奴隷入植地
    マルーンの政治形態と指導者たち
    パルマレス共和国
    メキシコ大統領

第四章 私がこれまでにお目にかかったことがない凛々しい容姿の持ち主だった
    セミノール・インディアンとアフリカ人
    第一次セミノール戦争[一八一七―一八]
    第二次セミノール戦争[一八三五―四二]

第五章 俺たちはみんな一つ屋根の下にいるかのように一緒に暮らしている
    セミノール戦争の終結
    インディアン・テリトリーにおける生活
    メキシコでの二十年

第六章 あなたは私たちのことをよくご存じのはずです
    セミノール・ニグロ・インディアン偵察隊[活動期間は一八七二―一九一四]
    偵察任務の終了
    一つの先住民ネーションの消滅

第七章 彼はわれわれの橋渡し役であった
    エステバニコ
    ジーン・バプティスト・ポイント・デュ・セイブル
    ヨーク

第八章 彼らの人種混交は阻止されねばならない
    イギリス領アメリカ
    南部の辺境
    北部のイギリス植民地

第九章 まさにインディアンのごとく
    エドワード・ローズ
    ジョージそしてスティーヴン・ボンガ
    ジェームズ・P・ベックワース

第十章 広く混ざり合った血
    大西洋岸に沿って
    野火あるいはエドモニア・ルイス
    南北戦争以前のテキサスとカリフォルニア
    「ファイヴ・ネーションズ」の奴隷制
    涙の旅路

第十一章 人類最高の手本
     オクラホマのインディアンの南北戦争
     「ファイヴ・ネーションズ」に自由が訪れる
     インディアン・テリトリーから合衆国州へ

第十二章 どんな鉄格子であってもチェロキー・ビルを閉じ込めることはできない
     ディック・グラス家畜泥棒団
     チェロキー・ビル
     ルーファス・バック・ギャング団
     法執行官

第十三章 われわれはみんな一心同体である
     支援と安らぎを与える話
     バード・ジーが「異教徒」の仲間入りをする
     ジョージ・ヘンリー・ホワイト連邦下院議員
     ルーシー・ゴンサレス・パーソンズ

第十四章 汗と泥にまみれた史上最高のカウボーイ
     カウボーイとインディアン
     新旧の侵略と闘う
     バッファロー・ソルジャーズ
     最後の西部フロンティア
     ブルドガー

第十五章 声を上げるのにそんなにも長い歳月を要した
     プエブロの反乱
     過去と未来
     もつれた歴史と向き合う
     『ブラック・インディアンズ』―個人的な歴史

改訂版への謝辞
訳者あとがき
訳者使用・参照文献
書   誌
索   引

著者略歴

訳:廣瀬 典生
関西学院大学名誉教授

ISBN:9784771037540
出版社:晃洋書房
判型:A5
ページ数:432ページ
定価:5600円(本体)
発行年月日:2023年09月
発売日:2023年10月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NH
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1KBB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:5PB-US-C