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歩く江戸の旅人たち2

歴史を動かした人物はどのように歩き、旅をしたのか

著:谷釜 尋徳

紙版

内容紹介

第46回 交通図書賞(第3部 歴史)受賞、第6回 旅の良書2021 選定作品に選ばれた
前作『歩く江戸の旅人たち』の姉妹編が登場!

「万事思ひしるものは、旅にまさる事なし」

松尾芭蕉は本当に健脚だったのか? 日本を歩いて測った伊能忠敬の歩行能力は?

後世に語り継がれる歴史の数々は、「歩く旅」によってつくられた!

江戸の人びとは、現代人では考えられないほどの健脚を誇り、全国各地を歩きまわる旅を愛していました。それでは、歴史に名を残した人物たちは、どれだけの歩行能力があり、どのような旅に出たのでしょうか。行く先々で遭遇した困難や人との出会いはどのようなものだったのでしょうか。松尾芭蕉、伊能忠敬、吉田松陰、清河八郎、勝小吉の「歩く旅」に着目することで、新たな歴史像を解明します。

目次

はじめに

序章 近世人を魅了した「歩く旅」の世界
1 ウォーキング大国だった近世日本
2 養生思想の中の歩行
3 歩く旅は健康の証明
4 歩く旅を支えた幕府の交通政策
5 関所越えと手形
6 旅の目的とルート選択
7 歩く旅の情報源となった旅行案内書
8 近世の貨幣価値と旅の費用
9 歩く旅の流行は文明社会の象徴

第1章 松尾芭蕉――芭蕉は本当に健脚だったのか?
1 はじめに
2 諸前提の整理
3 松尾芭蕉の歩行距離の傾向
4 松尾芭蕉の歩行能力の相対化
5 松尾芭蕉の歩行に影響を及ぼした要因
6 街道の難所が歩行に及ぼした影響

第2章 伊能忠敬――日本を歩いて測った男
1 はじめに
2 伊能忠敬の歩行距離の傾向
3 伊能忠敬の歩測の実態
4 自然環境が伊能忠敬の歩行に及ぼした影響
5 伊能忠敬が出会った人びと

第3章 吉田松陰――幕末を駆け抜けた志士の歩行事情
1 はじめに
2 東北遊歴に至る背景
3 吉田松陰の歩行距離の傾向
4 吉田松陰を苦しめた雪国の難路
5 江戸の旅人の食事

第4章 清河八郎――母孝行の伊勢参り
1 はじめに
2 清河八郎の歩行距離の傾向
3 難所をどのように乗り越えたのか
4 旅の名物
5 土産物の購入と配送
6 旅の道中で何を見て楽しんだのか
7 旅の終わりに

第5章 勝小吉――下級武士の破天荒な抜け参り
1 はじめに
2 勝小吉の旅立ち
3 勝小吉の歩行の傾向
4 勝小吉の旅の困難
5 勝小吉を救った施行
6 小吉から海舟へ

おわりに

著者略歴

著:谷釜 尋徳
東洋大学法学部教授

ISBN:9784771036840
出版社:晃洋書房
判型:4-6
ページ数:242ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2023年01月
発売日:2023年01月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JHMC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:3M-JP-E
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:1FPJ