はじめに――このテキストを使うみなさんへ
序章 民俗学という発想とその学風
――日本人の暮らしをたどることから―
はじめに
1 民俗学という発想
2 民族学の学風
おわりに
第Ⅰ部 現場で学ぶ人びとの暮らし
第1章 触ることと語ること
――被災資料整理の現場から――
はじめに
1 被災した家の跡地で聞いた当事者たちのモノ語り
2 個人の経験を語る物質から地域の経験を語る物質へ
3 語りと身体を結びつける
おわりに――五感をつかった経験の世界に近づく――
第2章 神呼ぶイベント的祭屋台(太鼓台)
――藩州三木大宮八幡宮の祭より――
はじめに
1 屋台運行開始時の大宮八幡宮の氏子域と信仰の特質
2 イベント化する大宮八幡宮の祭
3 イベント化した祭を通して、保たれ見直された神事性
おわりに
第3章 共同体の衰退と家族の変容
――中国東北地方朝鮮族農村の事例から――
はじめに
1 従来の居住地の消失と住民の対応
2 生活環境の変容と家族形態の変容
3 少数民族学校の変容と再編
おわりに
第4章 天津の「鬼市」
――中国都市部における路上古物市場の特質に関する一考案――
はじめに
1 天津および鬼市の概要
2 鬼市と古物の流通の歴史性
3 長江道綜合市場における古物の売買
おわりに
第5章 村の誇りを創出する
――雄琴神社社格昇格運動を中心として――
はじめに
1 雄琴神社と小槻氏
2 雄琴神社の昇格運動1――頓挫――
3 雄琴神社の昇格運動2――専門家に委ねる――
4 悲願達成へ向けて
おわりに
第Ⅱ部 暮らしを支える知恵と技術
第6章 近江湖南地域の暮らしと民具
――大津市上田上牧町の事例を中心に――
はじめに
1 鍛冶屋の仕事
2 牧の生業と農具
おわりに
第7章 自家用の釜炒り茶からみる日常茶の製茶法と製造道具
――九州・四国地方などの事例を中心に――
はじめに
1 日常茶の定義
2 多様な自家製の日本茶
3 茶の製茶法と製造道具の考察
おわりに
第8章 島の若者の将来設計と地域社会
――兵庫県姫路市家島の調査から――
はじめに
1 島の概況と暮らし
2 島の高等学校の役割と若者の進路
3 若者の意向とその支援体制
おわりに
第9章 暮らしの風景と地域づくり・観光交流
――和歌山県湯浅町におけるシロウオ漁の継承を中止委に――
はじめに
1 地域づくり・観光交流の民俗学
2 湯浅町におけるシロウオ漁の継承
3 シロウオ漁の継承とエコツーリズムの開発
おわりに
第Ⅲ部 歴史を知る 現在を識る
第10章 日本の近現代における祭礼用四神鉾の一考察
――江戸から広まった四神鉾について――
はじめに
1 神社と四神鉾
2 調査結果の分析
おわりに
第11章 中国の歴史を通してみる茶館の成立と変容
はじめに
1 茶館の出現と普及
2 茶館の盛行と役割多様化の時代
3 茶館文化の完成時代
4 近現代の茶館
おわりに
第12章 北朝鮮唐時代の東西文化交流研究
――ソグド人墓にみるゾロアスター教の芸術表現を中心に――
はじめに
1 ソグド人墓の概要
2 ゾロアスター教の葬儀文化と東伝
3 ソグド人葬具と芸術表現
おわりに
第13章 『播磨国風土記』からみる古代の祭祀
――山・石・玉を中心に――
はじめに
1 播磨国
2 伊和大神
3 大神と山・石・玉
おわりに
第14章 邪馬台国里程戸数再考
はじめに
1 「二十四史」の中の「前三史」
2 「魏志倭人伝」の里程戸数問題
おわりに
終章 私の民俗学
1 福島県南会津郡下郷町大内
2 生活文化研究会
3 日本観光文化研究所
4 民具の収集活動と収蔵展示
5 異文化地帯への移住
おわりに
コラム1 はじめての民俗学――丹後半島、佐渡、雲南の旅を通して――
コラム2 海の京都から地域の持続可能性を考える
あとがき
索引