アートの根っこ
想像・妄想・創造・捏造を社会へ放つ
編著:青木 惠理子
内容紹介
原初的な視座(根っこ)からアートを問いなおす
アート作品/活動は、人間と世界と社会の現状を照らし出し、その自明性を揺るがす。その力が顕れている諸事例の考察から、社会的出来事としてのアートの源泉に触れる。人類学者、社会学者、アクティビスト、アーティストたちによる応答と対話の共創。
目次
Prologue 他者たちの出会いとアート的なるもの(青木惠理子)
Chapter 1
創ること、働くこと、そして棲まうこと
――知的障害者施設の挑戦――
Talk 障害のある人とともに社会を変える(岡部太郎)
Essay 労働と芸術が交わる地点(松本 拓)
Chapter 2
インドにおける祝福と未来の招来
Talk ヒジュラの紐帯、生業、パフォーマンス――女神への献身と市民の人権――(山崎浩平)
Essay インドにおける表象と自己主張(舟橋健太)
Intermezzo Essay 潜在的なものを社会へ――井上葉子のアートアクティビズム――(青木惠理子)
Chapter 3
共同妄想記憶のリアル
――地域で考え、創り、集う――
Talk 地域におけるリアル――記憶の捏造/創造――(白川昌生)
Essay 場所について(山田創平)
Chapter 4
出会いの到来を待つ技法
――日本・イタリア・精神障害・演劇――
Talk なれ合いを共感で内側から破る(くるみざわしん)
Talk 『外』とであうためのあわい――イタリアの地域精神保健と演劇実験室から――(松嶋 健)
Discussion 願う、待つ、出会う
(くるみざわしん・松嶋健・島すなみ・森越まや・広瀬隆士・村澤真保呂・青木惠理子・舟橋健太・松本拓・山田創平)
Essay 生の危機とアート(青木惠理子)
Epilogue ここからさき、アートはどこへ向かうのか?(山田創平)