第Ⅰ部 古典派経済学の生成と展開
第1章 アダム・スミス以前の経済思想―重商主義・重農主義・その他の諸思想―
はじめに
1 重商主義の特徴とヒュームの批判
2 重農主義とケネーの経済表の諸前提
3 経済表における経済の再生産
4 その他の諸思想
おわりに
第2章 アダム・スミス―富の性質と増加原因―
はじめに
1 『道徳感情論』から『国富論』へ
2 分業論
3 価値論・価格論・分配論
4 政府の役割
おわりに
第3章 リカードウとマルサス―富の分配法則と富の継続的増加の条件―
はじめに
1 地金論争と穀物法論争
2 リカードウの経済学(1)―労働価値説と差額地代説―
3 リカードウの経済学(2)―賃金論・利潤論・外国貿易論―
4 マルサスの人口論と経済学
おわりに
第4章 J. S ミル―富の分配法則の人為的可変性―
はじめに
1 生産法則と分配法則の峻別―改良の経済学―
2 賃金基金説とその後の「撤回」
3 停止状態, 労働者階級の将来, および社会主義
4 『自由論』と政府の役割
おわりに
第5章 大陸の諸思想―自由主義・初期社会主義・ドイツ歴史学派―
はじめに
1 セーの経済学と初期社会主義
2 ドイツ古典派とフリードリヒ・リスト
3 ドイツ歴史学派の形成
4 ドイツ歴史学派の展開
おわりに
第Ⅱ部 近代経済学の生成と展開
第6章 限界革命―「水とダイヤモンドのパラドックス」の解決による「新しい経済学」の台頭―
はじめに
1 カール・メンガーの経済学
2 ジェヴォンズの経済学
3 レオン・ワルラスの経済学
おわりに
第7章 マーシャルと新古典派経済学
はじめに
1 マーシャルの需要曲線と供給曲線
2 企業の経済学―外部経済と内部経済、有機的成長、「自然は飛躍せず」―
3 マーシャルの厚生分析
4 ケンブリッジ残高方程式の展開
おわりに
第8章 ケインズ経済学―合成の誤●とマクロ経済―
はじめに
1 『貨幣改革論』―マーシャルの貨幣数量説の踏襲―
2 『貨幣論』の「基本方程式」―貯蓄と投資による価格への接近方法―
3 『雇用・利子および貨幣の一般理論』―有効需要の原理―
4 ケインズの遺産―「一般理論」の長期化と国際経済秩序―
おわりに
第9章 厚生経済学の展開―政策判断としての経済学―
はじめに
1 ピグー『厚生経済学』の誕生
2 新厚生経済学の二つの流れ
3 新しい厚生経済学の流れ
おわりに
第10章 反ケインズ的マクロ経済学の登場
はじめに
1 マネタリズムの復活―フリードマンの登場―
2 社会哲学的見地からの展開―ハイエクの復活―
3 「新しい古典派」とマクロ経済学のミクロ的基礎付け
4 ケインズ経済学のミクロ的基礎付け⁉
おわりに
第Ⅲ部 現代の異端派経済学の諸潮流
第11章 なぜ異端派経済学が必要なのか
はじめに
1 経済学のおける「異端派」とは何か
2 長期停滞論
3 格差と分配に関する諸問題
おわりに
第12章 マルクスの資本主義観
はじめに
1 マルクス体系の三つ源泉
2 マルクスの資本主義の捉え方
3 マルクスが発見した三つの経済的法則
4 抗争的交換モデルーマルクスのエッセンスの継承―
おわりに
第13章 孤高の異端派経済学者シュンペーター
はじめに
1 シュンペーター体系の枠組み
2 『理論経済学の本質と主要内容』―ワルラスからの継承―
3 『経済発展の理論』―マルクスからの継承―
4 『景気循環論』―経済理論体系の総決算―
5 『資本主義・社会主義・民主主義』―資本主義的発展過程の先に何を見たか―
おわりに
第14章 ポスト・ケインズ派経済学―異端派経済理論の統合―
はじめに
1 ケンブリッジ・ケインジアン
2 カレツキアン・アプローチ
3 「金融的ケインジアン」ミンスキー
おわりに
第15章 制度と進化の経済学
はじめに
1 アメリカ制度派経済学―ヴェブレンからガルブレイスまで―
2 レギュラシオン学派―資本主義の多様な進化過程―
3 現代の進化経済学
4 経済主体の行為の見直し―サイモンから行動経済学へ―
おわりに